【開催レポート】「Social Action Drinks Vol.5」

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SCAのインターン第1号、白石です。
7/29(金)、渋谷dotsにて「Social Action Drinks Vol.5」を開催いたしました。

 「Social Action Drinks(ドリンクス)」は、当事者・支援者(ソーシャルワーカーなど)・NPOや活動家など、何かしらのアクションを起こしている方を毎回ゲストとしてお招きし、参加者との自由な対話の中で新しい気づきを得る、アットホームなネットワーキングの場です。

 

当日は10数名の方にご参加いただきました。

今回のゲストは、脳脊髄液減少症の当事者である重光喬之さん。重光さんは、05年に脳脊髄液減少症と診断を受け、入院、寝たきり、退職、当事者ライターを経て、今春同病者向けサービス「feese.jp」を立ち上げられました。併せて現在はNPO法人両育わーるどを本業として、福祉施設と企業・社会の接点を増やし、児童、支援員・施設、社員・企業の三方よしのプログラム作りと、各方面で障害理解の啓発活動に従事されています。

 

当日は、脳脊髄液減少症の当事者としての経験と、障害者福祉に携わる事業者としての経験の両側面から語っていただきました。

 

当事者の経験として、まずはじめに重光さんが脳脊髄液減少症の概要について、パワーポイントを用いてわかりやすく解説してくださいました。その中でも、痛みについては「親知らずを抜いた後のような痛みが絶え間なく続いている」のだそうです。イメージしづらい痛みの強さについても的確な例えで説明してくださり、痛みに縁遠い私にも納得でした。こういうことって当事者から聴いて初めて感覚として理解できたりします。まさにガッテン。

 

さらに、同病者向けサービスfeese.jpや、知的障害児者対象の両育わーるどを運営している経験からは、当事者間での情報共有のあり方や、情報共有以外に何が必要なのかを考えることの重要性を説いてくださいました。さらには、事業を行うにあたっての工夫として、あえて当事者同士の交流を避け、データベースや人工知能を用いた情報共有の仕組みを模索され、、社会の狭間にいる希少疾患の方から多様な生き方・働き方を社会へ提示できるような仕事のあり方など、熱心にお話くださる重光さんから、当事者の視点、経営者の視点を感じました。学生の身の私としては、対人援助技術を身につけることは第一ですが、事業を立ち上げ、運営するための経営的視点も社会福祉では大事なんだなー、と改めて思いました。それは当事者が組織を作るときも同じではないか、とも。

 

また、今回のドリンクスには、偶然にも脳脊髄液減少症の当事者の方数名にご参加いただいたこともあり、当事者同士の対話も弾みました。支援者×当事者だけでなく当事者×当事者のつながりができるのも、このドリンクスの醍醐味ですね。

 

ゲストの重光さん、参加してくださった皆様、ありがとうございました!