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『ソーシャルワーカーの可能性を探る!』第1回:株式会社LITALICO

20 12月 15
SCAスタッフ
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シリーズ『ソーシャルワーカーの可能性を探る!』

記念すべき第1回目は、「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げ、就労支援、幼児教室・学習塾などの教育サービスを全国で広く提供している株式会社LITALICO(リタリコ)で、ソーシャルワーカーとして働いておられるお二人にお話を伺いました。(PR)

和泉さん恒吉さん写真1.edited

話し手:
株式会社LITALICO WINGLE(ウイングル)事業部ヒューマンリソースグループ
和泉 亮(いずみ りょう)さん(写真左)・ 恒吉 麻実子(つねよし まみこ)さん(写真右)
聞き手:
横山 北斗(NPO法人Social Change Agency代表理事)

 


――本日はよろしくお願いいたします。まずはお二人のご所属や肩書、業務内容をお教えください。

和泉私は障害者総合支援法に基づく就労支援事業を行うWINGLE(ウイングル)事業部のヒューマンリソースグループに所属しています。サービス管理責任者 [*1] の経験があるという理由もあり、各事業所のサービス管理責任者の育成や研修、新規事業所開設のサポート業務や、スタッフ採用に関する業務、新入社員向けの研修なども担当しています。

恒吉私も所属部署は同じです。業務はスタッフ向けの研修の作成や実施、スタッフのスキルアップに関わる試験の運用、スタッフ採用に関する業務などです。後は、個人的に一番好きな業務は「ケース相談」ですね。テレビ会議を利用して、全国の事業所のスタッフから検討したい!とあがったケースについてケースカンファレンスを行っています。

――多岐にわたる業務に携わっていらっしゃるんですね。お二人とも中途採用で入社されたとお聞きしたのですが、LITALICOにソーシャルワーカーとして入社を決めた理由やきっかけなどをお聞かせいただけますか?

和泉以前は、精神科クリニックでデイケア [*2] の担当をしていたのですが、通所されるメンバーさんたちが長い期間デイケアに居続けることが当たり前になっている現状に疑問を抱いていました。メンバーさんたちに、もっと様々なかたちで社会参加してもらいたいと模索し、情報収集をしていたところ、LITALICOのことを知りました。 株式会社が就労支援事業を行っているということにまず興味を持ち、支援の実績、全国展開もできる組織力、そして、福祉っぽさを感じない事業体として活動していることに魅力を感じ入社しました。

恒吉私は元々は、社会福祉法人で平成18年の障害者自立支援法(現在の「障害者総合支援法」)施行当初から就労移行支援[*3]を行っていましたが、「もっと成長したい」という気持ちが出てきて、求人情報を探す中でLITALICOのことを知りました。試しに受けてみようと採用面接に望んだのですが、面接の場で、今まで自分が現場で抱いていた問題意識や、「社会がもっとこうなればいいのに」と思っていたことを話すことができたんです。そのとき「LITALICOには同じような想いの仲間がいるのだろうな!」と思い、入社を決めました。

――なるほど、お二人とも現場で抱いていた問題意識があって、その延長線上でたどり着いたということですね。

恒吉そうですね。前職で相談支援をしていた当時に感じていたことが、就労移行支援における利用者の方の選択肢の少なさでした。 もっともっと色々な種類のサービスを選択肢として選んでもらうことができたらいいなと思っていたとき、LITALICOに出会いました。多様性を重視する社風や考え方が自分にとてもフィットしたことが、入社を決めた大きなポイントでした。

――専門職としての自己と組織の理念が、価値観レベルでフィットしたという、非常にポジティブな理由でたどり着いたのですね。実際に入社されてみて、ギャップなどはありましたか?思っていたより、こういうところがよかったとか、働きやすさの面とか。

和泉とても働きやすいですね。社会福祉法人等で働いていた頃は、組織を優先して物事を選択・決定しなければならない場合が結構ありました。ですが、LITALICOでは目の前のメンバーさんのため、社会をよくしていくためにやるべきだと思うということを素直に言えますし、それを組織全体で実現させようという組織風土があります。「それは無理だよ」と、一言目に否定されない、「できる方向」をみんなで考えていける環境があります。

――「組織ありき」でなく「クライアントファースト」ですね。

和泉そうですね。ですから、仕事をしていて楽しいですね。

恒吉LITALICOには、やれる方法を一緒に考えてくれるが人がたくさんいます。たとえば、採用とか人事にはその道のプロがいて、請求事務などの経理や総務などのプロもいます。

和泉役割分担をしっかりし、色々なプロがそれぞれの部署でサポートをしてくれるので、現場でソーシャルワーカーとしてメンバーさんに向き合うことに専念できます。

恒吉社内の人間全員が、その道のプロとしてLITALICOの掲げるビジョンの実現を目指しているのが最大の魅力だなと感じます。経営には経営のプロがいて、経理には経理のプロがいて、社員みんなが一つのビジョンを目指していると感じることができるので、働いていて幸せだなと思います。

――ビジョン達成の旗のもとに、様々なプロフェッショナルが集い、だからこそソーシャルワーカーも自分たちの専門性をきちんとクライアントに向けることができると。最高の環境ですね。ちなみに、プロフェッショナル同士で、お互いにぶつかり合うようなことはありませんか?

和泉さん恒吉さん写真2.edited

恒吉そうですね。ぶつかるというよりも非常に鍛えられました。プロフェッショナル集団と共に仕事をする中で、しっかり自分の思っていること、やろうとしていることの理由、根拠を言語化できるようになりました。たとえば、同じ職種しかいない組織で、当たり前にソーシャルワークを学び実践してきた人の中には、「自己決定は大事だよね」など、わざわざ言葉にしなくても当たり前に大事に思っているという感じで済ませてしまうことも多いと思います。ですが、LITALICOのように様々な業界のプロフェッショナルが集う中で、組織としてビジョンを目指すにあたっては、「なぜ自己決定が大事なのか?」という問いに、ソーシャルワーカーとして根拠のある答えを返していかなければ仕事ができません。ビジネスでしたら、当然根拠を説明できないといけないわけですし、ソーシャルワーカーとして何を為し、その結果がどうなり、次はどうしていくのか、ということをちゃんと言語化できる環境はすごくありがたいですし、「ここに基づいている」という根拠を説明することができれば、プロフェッショナル同士ですから、理解し合えると思うんですよね。

――ちゃんと言語化できる技術と環境があるから、他の専門家たちとも、きちんと分かり合えるのですね。

恒吉そうですね。(持ち歩いている名刺大のカードを見せて)ちなみに、これがLITALICOのビジョンやコンセプトなんですけど、「障害のない社会をつくる」というビジョンに基づいた社会を目指すために必要なことであれば、みんなでできる方法を考えてやっていこう!という組織の雰囲気があるんですよね。「障害のない社会をつくる」というビジョンは、「ノーマライゼーション」、「ユニバーサル」というような概念ですから、ソーシャルワーカーとして大事にしている部分ととてもマッチしていると思います。

――本当にそうですよね。自分たちの組織でそういう専門職としての価値としっかり合致しているところで働けていない方も結構いらっしゃいますし…。ちなみにお二人はLITALICOで働きはじめてどれくらいになるのですか?

和泉丸4年が経って、5年目に入りました。

恒吉私ももうすぐ丸4年になります。

――そうなんですね。入社して経験を積まれ、専門職として、また人として成長したと実感されることはありますか?

和泉一言で言うと、見える範囲がすごく広がりました。自分の住んでいる街、職場、職能団体という狭い範囲ではなく、様々な職業の中で、日本の中で、世界の中でというように、物事を捉える視野が広がっていった気がします。

――世界で、という言葉が出ましたが、今度国際的な学会で発表されるそうですね。

和泉「就労移行支援事業所で質の高い職員を採用するための採用基準と採用方法の検討」というテーマで、国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)などが所管する合同世界会議 [*4] ( ソーシャルワーク、教育及び社会開発に関する合同世界会議 )で発表する予定です。世界に発信し、また世界の新しいものを得ることで、良い形で人材育成などに活用できるのではないかという思いもあり、チャレンジしようと思うに至りました。

――このテーマで、まず国内の学会で発表しようと思ったのは、どういった問題意識、理由や経緯があったのでしょうか?

恒吉福祉の業界も当然、プロとして身につけるべき技術や、持っていなければならない資質などがあるはずですが、そもそもが売り手市場で、かつ、社会的に魅力的な仕事として認知されていないという理由で、この仕事(職種)を目指す人は少ないですよね。 加えて、「資質」や「センス」という言葉ひとことで、何となく片付けられてしまっている、この仕事にとって必要なスキルが(社会の中で)正当な評価がされていないのは、この業界の未熟さだと思っています。必要な資質やスキルを分析、言語化して、根拠ある指標を作り、そこに向けて各々のソーシャルワーカーが力を伸ばしたり、組織としても資質やスキルにマッチした人が業務を担っていくということが、 支援の質にも影響してくると思いますし、チームをどんなメンバーで構成するかという点でも非常に大事だという問題意識があります。ですので、このテーマに取り組むことにしました。

――とても共感します。それはソーシャルワーク業界全体に言えることですよね。自分のやってきたことなどを言語化・汎化することで、より多くのクライアントにより良い支援を提供できるようになると思います。

恒吉この業界は、他人に対して優しい人が多いので、ソーシャルワーカーの仲間に対しても「(どんな支援をしていても)受け止めなきゃ」という目線で見がちなのだと思いますが、ソーシャルワーカーがプロフェッショナルであるのであれば、しかるべき基準はあって当然だと思います。

――しかるべき自己批判も、専門職であれば内在すべきであるということですね。 お二人はまだ今後もキャリアを重ねていくと思うのですが、今後LITALICOでやってみたいこと、実現させたいことがあればお聞かせ下さい。

和泉私は精神保健福祉士の資格を大切にしたいと思いながら、サービス管理責任者という役割をずっと担ってきました。就労移行支援において、メンバーさんが就職することだけがゴールではなく、地域で支援が必要な方たちを応援していく仕組みを作ったりする中で、街全体で一人一人のメンバーさんをサポートし、成長を後押しする、その一つの結果として、就職してもらえるようになっていけば良いなと思っています。 これは、まさに「ソーシャルワーク」だと思うのですが、そういう視点を持って働いているソーシャルワーカーはまだまだ足りないと思っています。そういう視点をもったソーシャルワーカーたちがどんどん育って欲しいですし、LITALICOに集まってきてほしいなと思います。社内でも研修を作ったり、できることをどんどんやっていきたいですね。

恒吉私もいっぱいあるんですが、一番はやはり「障害のない社会をつくる」というビジョンの実現です。共に歩める仲間がたくさんいますので、実現に向かって惜しみなく活動していきたいです。とはいえ、本当の意味で、「障害のない社会」をつくっていくためには、思いだけでなく技術がなければ実現しない、そんなに甘いものではないと思っているので、そのためには専門家と言われる人たちが、もっともっと世の中に増えていかなければと思っています。 日本ではまだまだソーシャルワーカーのスキルの共有がなされていないので、もっとソーシャルワーカーを日本で「専門職」と呼べるものにしていきたいというのはありますね。

――本当の意味での「専門職」として根づかせるためどうするべきか、本当はその議論から始めていかなければいけないんですが、そこが日本のソーシャルワークの抜けているところですよね。

和泉そうですね。恒吉さんの話で思い出したのですが、「世界で生きるソーシャルワーカー」というのが個人的なテーマです。どうしても、病院などの中で医師の下働きみたいなポジションにいる人も多かったりして、ソーシャルワーカー、社会福祉士・精神保健福祉士が職業として自立できない、ということがあると思います。給料が安かったり、何かの一部を担うような働き方しかできないという立場の人が多いと思うんですが、そこから一歩抜け出て、経済的にも自分の力で生きていけるということが大切だと思っていますので、ソーシャルワーク業界全体の地位向上も含めて考えられたらと思っています。

――そういったロールモデルが出てこないというのが、なかなかこの仕事の魅力が社会に伝わらないということにつながっているんでしょうね。学会の話もありましたが、世界に目を向けるようになったきっかけというか、もしくは昔からそういう風に思っていたのか、そのあたりはいかがですか?

和泉きっかけとして、ドラッカーの本を読んでいて、「自立していかなければいけない」というような表現に触れたというのと、以前に勤めていた病院が個人開業のクリニックだったのですが、管理者の医師に何かあったら、自分ひとりでは生きていけないなと思ったのです。このままのポジションでいたら、まあ10年、20年という単位でなら何とか生きていけたのではないかなとも思うのですが、管理者の医師がいなくなった瞬間「生きられなくなる」とふと思いまして、そういう誰かに依存する生き方からは脱したいなという思いがあり、新しい職にチャレンジしようというのはありましたね。

――今、働き方の話が出ましたが、恒吉さんはその辺はいかがですか?

恒吉そうですね。LITALICOには様々な専門家がいます。社内のソーシャルワーカーも違う畑(専門分野)から来た人がたくさんいますし、心理の専門家や、スタッフをマネジメントする専門家など、様々な 背景の違う専門家と関わる中で、自分はどんなソーシャルワーカーなのかということが、入社してからより明確に自覚できるようになりました。 私は今、臨床心理士を取得するために大学院に通っています。大学の時には心理学を専攻していて、そのあと社会福祉士を取ったんですが、自分のソーシャルワークの視点に心理学のエッセンスがかなり含まれていることにやっと気づき、それならもっとそのアイデンティティを固めたいと思い、大学院に進みました。環境と個人・社会に働きかけたいという思いと共に、やはり基本である個人に丁寧に働きかけられるソーシャルワーカーになりたいという思いがあるので、そんなところをがんばっていきたいです。

――社会を見るにも、まず目の前の人を通して社会に働きかけていきたいということですね。これはいろいろな方にお聞きしているのですが、お二人のソーシャルワーカーとして大切にしている価値観や座右の銘などがあれば、教えていただけますか?

和泉私は「今日一日(きょういちにち)」という言葉です。今日一日を大切に生きるとか、今日一日一生懸命生きるとか、「今日一日」を大切にしていて、何かのときにはそれを書きます。

恒吉私は「自己決定の支援」ですね。支援の現場では、自己決定しているように見えているだけで、実際は自己決定ではない場面というのが本当にたくさんあるように思います。知的能力も高く、話もしっかりできる人であっても、本当にその人の中で情報が保障されていて選択肢も充分にあった上で、その人が先の見通しまで持って自己決定をしているのかということ、「自己決定をさせてもらったフリ」になっていないかを、自分の実践において、常に疑いをかけています。真に自己決定してもらうためには技術が必要だと思うのです。情報の提供の仕方もそうですし、どれだけ分かりやすく伝えられるか、選択肢を取り揃えることができるか、非常にスキルの求められるところなので、そこは一番大事にしていますね。

――このメッセージはすべての援助者に、かなり突き刺さると思います。

恒吉「自己決定の支援」には技術が必要である。そこは揺るぎないですね。そのために、先ほども話をした心理学的な視点も必要であると思っています。本人が物事をどう捉えているのか、どういう感情に今揺さぶられているのか、そういうところにまで着目しないと、それが真に「自己決定」とは言えないと思うのです。

――「自己決定」ソーシャルワーカーにとっては基本と呼ばれる原則ですが、それゆえ非常に技術が必要なことでもありますよね。本質的な問いをありがとうございます。それでは最後になりますが、お二人が今後こういう人と一緒に働きたい、こんなソーシャルワーカーが LITALICOに来てくれたらいいなという希望や期待についてお聞かせいただけますか?

和泉最近よく職場で盛り上がるのですが、「内省」という言葉がひとつキーワードになるなと思っています。これはソーシャルワーカーであるかどうかに関係なく、人間は自分自身を知るということが未来の可能性を広げる上でとても大切なことだと思っていまして、それがたとえば私たちがメンバーさんに対して支援をする際に、メンバーさんがどんな人なのかをしっかり知った上で、一緒に支援の計画を立てるということにも通じるところがあります。自分が何者なのか、どんな人生を歩んできて、この先どうしていきたいのかというようなことを知ることはとても大切で、そういった内省を元々自由自在にできる人もいれば苦手な人もいるとは思いますが、そういうことを大切だと思えたり、そういう部分に興味のある人と一緒に働けたら嬉しいですね。あともう一つは、これも何かの本で読んだことですが [*5] 、「希望最大化傾向」と「失望最小化傾向」 というキーワードが自分の中にあります。私はもちろん「希望最大化傾向」の人間なんですけど(笑)、「失望最小化傾向」のある人は嫌なことが起こらないように極力行動を起こさず、「希望最大化傾向」 のある人は可能性を求めて、ぴょんぴょん動いてどんどん色んなことに手を出していくと。でもそっちの方(後者)が楽しいし、そうやって色々な可能性を追い求めて動ける人のほうが楽しい。私はそうやって自分の人生を楽しんでいるので、色々なことがあっても、楽しめる人と一緒に楽しい仕事をしたいなと思います。

恒吉私はそうですね、「共感してくれる人」と言いますか、社会における課題やそれを解決しようというビジョンに本気で共感して、本気で何とかしようと一緒に思ってくれる人と一緒に働きたいですね。LITALICOにはそういう仲間がたくさんいるので、仲間と一緒に仲間を大事に、みんなでやっていけるような、「人が好き」である人であれば、楽しく一緒にやっていけると思います。そして、目の前にいる人のために、方法にこだわらず、ありとあらゆる可能性を信じて、色々な方法を試すことができるように、広く社会とつながろうという意識のある方がいいですね。

―― ありがとうございます。お二人ともに「可能性」というキーワードを口にされましたが、本日お二人のお話を伺い、自分、相手、そして組織、社会、そういった自分自身と自分が関わるものに対して可能性を感じることができる人たちが集うと、より多くのことがより早いスピードで実現するのだろうと、LITALICOの可能性を強く感じました。お二人とも、今日はどうもありがとうございました!

社名前2人3

※SCAによる注釈
[*1] 障害者総合支援法で定められた障害福祉サービスを提供する際には、各事業所ごとに必ず一定の実務経験と必要な研修を受講した「サービス管理責任者」(通称「サビ管」) というサービス管理を行うものをおかなければいけないことになっている。具体的には、利用者の個別支援計画の策定や評価、サービス提供のプロセス全体を管理する。
[*2]精神科デイケアは、主に精神障害者の社会生活機能の回復を目的として個々の患者に応じたプログラムに従ってグループごとに治療する外来治療の一つ。精神科医や看護師のほか、作業療法士などのリハビリ職や精神保健福祉士などの福祉職がケアスタッフとして配置されている。
[*3] 就労移行支援は、障害者総合支援法における就労支援サービスのひとつで、 就労を希望する65歳未満の障害のあるものに対して、生産活動や職場体験などの機会の提供を通じた就労に必要な知識や能力の向上のために必要な訓練、就労に関する相談や支援を行う。一般就労に必要な知識・能力を養い、本人の適性に見合った職場への就労と定着を目指す。就労継続支援も障害者総合支援法の就労支援サービスで A型 と B型 に分かれており、「雇用型」とも呼ばれる A型 は、企業等に就労することが困難な障害のある方に対して、雇用契約に基づく生産活動の機会の提供、知識および能力の向上のために必要な訓練などを行い、一般就労に必要な知識や能力が高まれば、最終的には一般就労への移行をめざす。また「非雇用形」とも呼ばれる B型 は、通常の事業所に雇用されることが困難な就労経験のある障害のあるものに対し、生産活動などの機会の提供、知識および能力の向上のために必要な訓練などを行う サービスで、生産活動や就労に必要な知識や能力が高まれば、就労継続支援A型や一般就労への移行を目指すことになる。
[*4]「 ソーシャルワーク、教育及び社会開発に関する合同世界会議」は、国際ソーシャルワーク教育協議会 (IASSW)、国際社会福祉協議会(ICSW)、国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)の共同主管で大陸を移動して隔年で開催される社会福祉分野における最大規模の国際大会で、2016年は6月27日から30日までの4日間、韓国・ソウルで開催される。ちなみに前回2014年はオーストラリア・メルボルンで開催され、新しいソーシャルワークの グローバル定義が14年ぶりに採決された。
[*5] 出典「投資バカの思考法」(著・藤野英人) http://www.amazon.co.jp/dp/B00W4O6G12/

声なき声を聴く-ソーシャルワーカーによるアウトリーチ-

11 9月 15
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対人援助現場におけるアウトリーチについて概要をまとめました。
スライド下部の矢印をクリックすると全スライドがご覧になれます。

上記は、性暴力被害者支援情報マッチング事業「サイレント・ティアー」リリースイントにおける資料です。
サイレントティアについてはこちら(NPO法人しあわせなみだHPへ) 

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障害者支援分野(精神障害)のソーシャルワーカーの仕事

11 9月 15
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福祉ってどんな仕事?20150705 (fukushiba) from T Shiba

弊法人主催7/5(日)「福祉ってどんな仕事? -ソーシャルワーカーの可能性 2015-」において、弊法人の柴原が話をした際のスライドを共有いたします。障害者支援分野(精神障害)のソーシャルワーカーの仕事について知りたい方はぜひお目通しください。
 

 

 

1. 福祉ってどんな仕事? ソーシャルワーカーの 可能性(障害者支援) 精神障害者グループホーム 勤務 社会福祉士 柴原 崇 (ふくしば)

2. 「障害」って何だろう? 「障害者福祉」って 何だろう? 「障害者」って何だろう?

3. ぼんやり自己紹介  小・中時代はJRC委員会や知的障害のある子どもたちとの 旅行ボランティアなどに参加、福祉にぼんやり目覚める  高校1年生の時点ですでに福祉系大学への進学を希望し、 進路指導の先生から「よくわからんが、まあがんばれ」と ぼんやり励まされる  大学では福祉環境学を専攻、介護福祉士取得コースに進む も実習に行けなくなり一時卒業危ぶまれるも、私ひとりの ために臨時教授会が開かれ、何とか転コースを許される  卒業後は、民間デイサービスの雇われ所長、在宅介護支援 センターの相談員等を経て、現在は精神障害者グループ ホームにて世話人として勤務中  福祉職PR bot「TEAM*Fuku-Shigo(チーム・フクシゴ)」

4. 障害のあるひとを支えるしくみ 障害年金 障害者手帳 ・障害の程度に 応じて支給 …公営住宅の優先入居 …各種料金の割引 …税の控除 etc. その他 ・特別支援教育 ・まちづくり ・共用品開発 ・市民活動参加 ・ICT活用 etc… (都道府県) (市区町村)障害福祉サービス 障害者総合支援法 ・自立支援医療・介護給付 ・地域支援事業 市民全体の理解・協力があって初めて成り立つ 直 接影 響 し な い ・訓練等給付

5. 障害者総合支援法と 精神障害者グループホームについて(1)  それまで身体・知的・精神など障害種別ごとに バラバラだった障害者福祉施策を一本化した 「障害者総合支援法」に定められた障害福祉 サービス事業(正式には「共同生活援助」)  精神障害者グループホームは、精神科病院に 入院・通院しているひとが地域で独り立ちする 前に、自立生活の練習の場として相談支援や 生活支援等と合わせて住まいを提供する 入居系サービス

6. 障害者総合支援法と 精神障害者グループホームについて(2)  私が勤めているグループホームの概要 ・運営母体はNPO法人 ・入居定員37名、20~80代、男女半々くらい ・主たる精神疾患は「統合失調症」が多い ・事務所から自転車で5~15分ほどの範囲内に 計10ヶ所の賃貸アパートで空き居室を借り上げ ほぼひとり暮らしの延長のような形で生活 (集団生活というよりケア付きの住まい) ・支援にあたる職員は必要に応じて居室や 通所先へ訪問するパターンが多い

7. 障害者総合支援法と 精神障害者グループホームについて(3)  基本的に入居から3年の間に地域への移行 を目指すが、全員がそれを達成できるわけ ではなく3年以上在籍している人も多い  ちなみに昨年は入居者の約半数が退居後に 一般アパート等への転居を実現し、地域で の生活へ移行している  精神障害があっても適切な医療と生活支援 環境さえ整っていれば、多くのひとは自立 生活が可能

8. 障害者総合支援法と 精神障害者グループホームについて(4)  スタッフの主な業務は、個別支援計画の作成、 日中活動の場への参加調整、通院・入退院時 支援、服薬支援、金銭管理支援、家事支援、 各種手続き支援(福祉サービス、生活保護、 障害者手帳、年金・手当等)etc…  現時点において身体的な介護はほぼないが、 入居者の高齢化も進んでおり、今後は担って いくことになるかも?

9. グループホームでの仕事や 障害者支援という仕事のやりがい(1)  ひとの生活場面にいちばん近いところで、 そのひとの生活を支えるお手伝いができる →クライアントの苦悩・成長や自らの実践が 近いところで見えるので、モチベーションの 維持につながりやすい →社会での「生きづらさ」「暮らしにくさ」を 生活視点でいち早く見つけ、その改善への 手だてを講じられる

10. グループホームでの仕事や 障害者支援という仕事のやりがい(2)  特に精神保健福祉分野では、障害者福祉サービスや 医療だけでなく、高齢者介護、DV被害者支援、金銭 トラブル対応、成年後見制度利用、刑余者支援等、 幅広い支援体制や知識・技術が求められる →ジェネラリストとしての力量が問われる ≒ソーシャルワーカーとしての最大の醍醐味! (あくまで個人的にですが・・・)

11. 障害者支援に関するトレンドと ソーシャルワーカーの可能性(1) ユニークなストレングス アセスメントのプロ 教育・司法・ 医療・女性等 他分野の 支援者 障害者 研究家 実践家 ・ 起業家 ・ 技術者 ・ 家族 市民 行政 コミュ ニティ ・

12. 障害者支援に関するトレンドと ソーシャルワーカーの可能性(2) アート:「表現の場づくり」と「リハビリからの脱却」 権利擁護:成年後見、行政参加、司法保障、教育保障 スポーツ:普及・交流、コミュニケーション術への応用 デザイン/テクノロジー:共生技術と利用マッチング 社会起業/雇用開発:新規ビジネス・アクションモデルの模索

13. まとめのようなもの  地道で緻密なケースワーク(ミクロ)と並行して、 社会・コミュニティへのアプローチ(メゾ・マクロ)を より強化していく →ソーシャルワークの両輪をしっかり回す  世の中とひとの考え方はめまぐるしく変わる →常に現状を問いなおし、できることを探る  Nothing About Us Without Us! (私たち抜きで私たちのことを決めないで!) →誰のためなのか・誰も置き去りにしない

14. ソーシャルワーカーは 世界でいちばん面白くて やりがいのある職業 です。

15. ご清聴 あなたもそんな面白い世界に ぜひ飛び込んできてくださいね。 近いうちにここにいるみなさんと いっしょにお仕事できますように! ありがとう ございました!

16. 障害者にかかわる主な法体系 障 害 者 基 本 法 障 害 者 権 利 条 約 障害者差別解消法障害者虐待防止法 障害者雇用促進法バリアフリー新法 障 害 者 総 合 支 援 法 民法 年金法 税法 労災法 教育法 2006年 国連採択 2008年 発効 不当な差別禁止・ 合理的配慮の提供 被雇用者の2.0% 以上を障害者に 盲・ろう・養護等 特別支援学校の運営 国の障害者施策の 基本方針定める 障害者虐待禁止・ 養護者の負担軽減 建築物・交通機関 のバリアフリー化 身 体 障 害 者補 助 犬 法 身 体 障 害 者 福 祉 法 知 的 障 害 者 福 祉 法 精 神 保 健 お よ び 精 神 障 害 者 福 祉 法 発 達 障 害 者 支 援 法 戦 傷 病 者 特 別 援 護 法 ・ 原 爆 被 爆 者 援 護 法 難 病 法 児 童 福 祉 法 盲導犬・聴導犬・ 介助犬利用の 啓発、育成 難病患者の 医療費助成 障害のある 子どもの福祉は こちらでカバー 障害福祉サービス の共通のしくみ 2014年 日本批准

17. 障害者に関するデータ(1) 障害種別 身体障害者 知的障害者 精神障害者 推計人数 393.7万 74.1万 320.1万 在宅者 376.6万 62.2万 施設入所者 7.3万 11.9万 外来患者 287.8万 入院患者 32.3万 障害者手帳所持者 (複数回答) 3,863,800 621,700 567,600 手帳非所持で 自立支援給付等受給 (3障害共通) 319,900 (※平成27年度 障害者白書より・主にH.23時点での数値)

18. 障害者に関するデータ(2) 48,591 (15%) 111,116 (35%) 93,680 (30%) 26,311 (8%) 29,042 (9%) 社会保障関連費の内訳 障害福祉サービス費 9,330億円 障害児支援関連費 945億円 地域生活支援事業 462億円 社会福祉関連費の うち 31.5兆円 医療 年金 生活保護 介護 (億円) (※財務省サイトより引用)


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【特別インタビュー】「犯罪のない、皆が笑って生きられる世界を目指して」-株式会社ヒューマンアルバ 代表取締役 金井 駿氏

03 10月 99
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写真左:ヒューマンアルバ代表取締役 金井 駿氏



株式会社ヒューマンアルバは、「犯罪のない、皆が笑って生きられる世界を創ること」をミッションとして設立された会社です。そのための第1弾の事業として、依存症の方を支援する回復施設を立ち上げます。代表の金井さんにお話を伺いました。【PR】   

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(横山)本日はどうぞよろしくお願いいたします。まずは、ヒューマンアルバを創業した理由を金井さんご自身のバックグラウンドを含め、お聞かせいただけますか。

 

(金井)はい。創業の理由は2つあります。1つめは、私自身の家庭の理由です。私には父親が3人いるのですが、私が8歳から18歳の時の2人目の父親が薬物で捕まりました。

 

私が大学卒業する頃、「父親もやりたくてやった訳ではなく、いろいろなことに追いつめられてやったことなのだ」と気がついたのです。と同時に私が住んでいた田舎には薬物依存症の方への支援の仕組みが全然なかったことにも気づきました。



そういった家庭のこともあり、大学を卒業して社会人になるとき、自分の生きる意味、一生涯の仕事について考えた末、自分がやるべきだと思ったのが、ヒューマンアルバの事業でした。

 

2つめは、大学に入った18歳のときの夢は金持ちになることでしたが、経営コンサル会社やIT企業でインターンやアルバイトをしたり、学生時代はずっと働いても、やりがいや満たされたと感じることはなく、すり減り、もやもやするばかりでした。ウェブビジネス、インターネットビジネスなどには、人生をかける気持ちをあまり持てなかったということもありました。

 

大学を卒業してから今年の4月までの1年間は、知人と2人で刑務所出所後の方への就労支援をする会社を経営していましたが、もっと根深い課題を抱える方たちに出会いたいと考え、今年4月にヒューマンアルバを創業しました。

 

(横山)「根深い課題」とは具体的にはどのようなことですか?

 

(金井)一番大きく感じたのは、触法行為の背景にある依存症の存在です。薬物依存症や性依存症など、教育的支援、就労支援だけではどうにもならない問題を抱える方たちを地域で支援できる社会資源が充実していない、足りていないことに課題意識をもっています。

 

(横山)依存症を抱える方に対して地域で支えていく社会資源が少ないという課題意識からヒューマンアルバの立ち上げに至ったということですね。今後、具体的に行う事業内容を詳しくお教えくださいますか。

 

(金井)依存症を抱えていらっしゃる方、特に触法行為をしてしまった方たちを対象に4つのサービスで支えていきます。

 

1つめは治療です。アメリカで生まれたリカバリー・ダイナミクス(※1)という依存症回復施設で用いるカリキュラムを用います。ミーティング形式で、このプログラムを軸とした施設を運営します。

 

2つめは住居です。ミーティングハウスからなるべく近いところにマンションを借り、住まいの提供をします。

 

3つめは教育。依存症からの回復をあえてマイナスからゼロと表現すると、ゼロのところから一歩プラスにしていくようなイメージで、対人コミュニケーションスキルや、SSTや、職能的なパソコンの訓練ですとか、しっかりちゃんと身につけてもらうまでやります。加えて、必要な人に関しては、漢字の読み書きや、四則演算からサポートします。

 

最後、4つめは就労支援です。就労支援している機関は一杯あるんですけど、ハローワークに同行するだけでは仕事が決まらない方は多いです。

 

仕事が決まらない要因はさまざまあると思うのですが、まず本人が希望している仕事の受け皿があまりない。私みたいに華奢でひょろひょろしているのに、土木関係の仕事ばかり紹介されるは嫌だろうなあと。

 

また、採用する側としては、面談の際に、本人が過去の失敗を踏まえてどう生きたいか、内省の深堀りができているのかというところをみますので、そういったことができていない段階で就労しようとしてもなかなか難しい現状があります。



私は人事の仕事をやっていたこともあるので、仕事との単なるマッチングにかかわらず、マッチングに至るまでの内省などのトレーニングも含めた就労支援ができたらと思っています。

 

 

(横山)具体的にはどういう経路でこのサービスを使っていただく方にアクセスしていく、リーチしていこうと思っていらっしゃいますか。

 

(金井)経路は4つありまして、1つが保護観察所です。保護観察所が認定する自立準備ホーム(※2)の認定を取得したいと考えています。

 

2つ目は、精神科病院や各地域のセルフヘルプグループ。

3つ目は、各市区町村にある福祉事務所です。

 

4つ目は直接相談です。インターネットを活用して、依存症に関する正しい知識などを発信していき、必要としている人に情報を届け、ご本人の様子を「おかしいな」と思われたご家族などから連絡をいただけたらと思っています。

 

私も当時、家族が依存症になったらどこに連絡、相談をすればよいのか分かりませんでした。そもそも多くの場合、本人の近くにいる人が依存症だと気づくのは遅れます。家族が1000万円の借金をしてやっと疑いだすなど、そういった時点では遅いなと思います。インターネットなど活用できるものをすべて活用し、必要な人に情報を届けたいと思っています。

 

(横山)インターネットを活用した情報発信や、関係者を通じて、サービスを必要としている方に出会う導線をつくっていくということなのですね。このたびサービスの開始に向けて採用活動を行っているとのことですが、どのような仲間を求めているかお教えいただけますか。

 

(金井)一緒に働く方に求めるものはシンプルです。なにごとも外的要因のせいにしないということです。現在は事業の立ち上げ期で、新しいものを創り上げていこうとしていますので、「そんなことやっているの聞いたことがない」とか「そんなものは無理だよ」と否定から入るのではなく「きっといけるはずだ」という気持ちでやっていける方。

 

もちろん、依存症の方への支援の専門性もあるとよいですが、一緒に事業をつくっていくという力や気持ちがある方。そして、1施設15名定員の施設を10年、20年継続していくことも尊いことですが、それだけでは社会課題の解決にはなりませんので、社会に存在する依存症の方全体を支援するものをつくらなければ意味がないという価値観に共感いただける方。そういった方と一緒に働けたらと思っています。

 

(横山)きちんと事業を広げていく。しっかりとした支援のモデルをつくって、それをいろんなところに広げていこうというところまで考えてくれる方ということですね。

 

(金井)詳しい要件は応募要件を見ていただけると良いのですが、人物像的なことで言うと、「本質思考」で「なぜなぜ」をしっかり考えられる人は社風に合うだろうと思います。

 

例えば、支援する中で、相手がなかなか変わっていかないことのほうが多いと思うのですが、それに関して、「あいつは何を言ってもだめだ」という態度ではなく、「この人は今どういう状況にあるのか?施設として今どういうことをこの人に対してでやるべきなのか」ということ、本質は何かということをしっかり議論できる人ですね。

 

(横山)現状に対して視野を広くもって、何が問題なのかを突き詰めて考えていける人ということですね。一緒に働く側としては、金井さんの人となりは気になると思いますが。事業への思いやポリシー、生きていく上での信条などがあればお聞かせください。

 

(金井)「与えられた使命を全うする」という価値観を強く持っています。私のように親が逮捕される人もいれば、そのようなことはなく円満な家庭の方もいる。いろんな状況の人がいること、それに意味があるんだろうなと思っています。その意味を見出し、自分の使命を見つけ、その使命を死ぬまでに絶対やりとげる、ゴールを達成する、そういう価値観がとても強いです。

 

もちろん人は全員そうではないと思うので、押し付けはしません。

過去、無意識に一緒に働く仲間の方をそういうフィルターで見てしまっていたことがありましたので、まずは自分が幸せになる、家族が大事な人もいれば恋人が大事な人もいるので、まずは自分が幸せになって、その上で仲間やサービスを提供する相手に喜んでもらうということも、この1年で大事にしたいと思うようになりました。

 

加えて、対価をいただいてサービスをする側ですので、プロ意識を大切にしています。それはスタッフに対しても変わらず、1週間以内にこれをやるとか、今日中にやると言ったことは、しっかりやっていただきたいという価値観があります。当たり前のことのようですが、これを全員ができているチームというのが最低ラインだと思っています。

 

(横山)今お話いただいた価値観を大切にし体現していくうえで、自分に課しているものはありますか。

 

(金井)ライフプランマネージメントを行い、毎日進捗をチェックしています。死ぬまでに成し遂げなければならいことを細かく分類していき、日々やるべきことまで落としこんでいます。

 

(横山)長期のビジョンが絵空ごとにならないように、ビジョンに向かって日々為すべきことを定めているということですね。

 

(金井)はい。私はソフトバンクの孫正義さんがすごく好きでして、彼は「起業するときには60年計画が必要で、大きな事業をなすためには常にはるか未来を見てないと最短経路で事業を進めていくことができない」ということを言っています。私も、本当にその通りなのだろうなと思っています。

 

 

(横山)話は変わりますが、支援という言葉の定義や込める思いは、人それぞれ違うと思っているのですが、金井さんの考える人を支援することの定義、そこに込める思いをお話いただけますか。

 

(金井)大学も経営学部で、福祉業界にまだ半年くらいの人間ですから、偉そうなことは言えませんが、支援とは「選択肢の提示」だと思っています。



いわゆる何でもしてあげる支援は、ちょっと違うと思っていて、たとえば、馬を水辺に連れて行っても、飲むか飲まないかは馬次第です、常に水が飲みたいと思ったら飲める準備をしておけば、あとは本人の問題だと思っているので、そこにやれよやれよって土足で踏み込むのは、とてもおこがましいことだと思っています。

その人の大切にしているなにかに対して土足で踏み込まないという考え方ですね。

 

目の前にいる人が今何を求めているんだろうというところをしっかり考える。例えば薬物依存症の人で、親が「薬物を止めなければ家に入れねえ」と言うから仕方なく来てやってるんだという人がいたとします。その人は今は薬物を辞める気がなくて、薬物がやりたくてしょうがないという時に、「そんな汚い注射器を使わないで、使うんだったらこのきれいな方を使いなよ」と言う。

 

その人との関係性がぶつっと切れることが最悪です。つながっておいて、その人が感染症になるとか、自分から私たちの手を握りたくなるときを待つ、ハームリダクション的なスタンスでいたいです。

 

自身が依存症から回復した方や支援者の方の中にはこういったことを許せない気持ちがあるのはわかるのですけど、施設に入っていればいいんだよという人もいるなかで、このようなスタンスに共感してくれる方と一緒に働けたらと思っています。

 

(横山)いつからそのような考えを得るようになったのですか。

 

(金井)今年の5月に沖縄の依存症回復施設でボランティアをしていたのですが、そのときに、色々な人に出会い、自然とふと、ああこうだなと思いました。自分がギャンブル依存症だったらどうしてほしいかについて考えたり、私自身タバコに依存しているので、控えてみたりですとか。

(横山)金井さんご自身のバックグラウンド含め、長い時間をかけて複合的な理由ずっと考え続けてこられたことかもしれないですね。サービスには魂が乗り移るではありませんが、どういった思想で支援者がいるかということは、現場で出会う人に伝わっていくものであろうと思っています。

 

最後に、一緒に働く人へのメッセージをいただければと思います。

 

(金井)ヒューマンアルバがつくりたい施設は、利用者が快適に過ごすことができることを究極的に突き詰めたいと思っています。ミーティングのときも、寝っころがるとか、机に脚をのっけてるとかだけでもいいと思うんですよね。本人は今はまだそうしたいと思っているんだなと思うので。勉強だけでなく運動もしたいですし、施設もきれいにしたいです。快適な場づくりのサポートをしたいと思っています。

 

事業の先にあるのは、「犯罪のない、皆が笑って生きられる世界の実現」です。ゼロからの立ち上げなので、しんどいことも多いと思いますが、その倍以上の楽しさが絶対あるので、ぜひ楽しんでやりましょう!

ビジョンの実現に向けて、ゼロから一緒に事業をつくっていきたいという人の応募をお待ちしています!!

 

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【編集部注釈挿入】

※1.リカバリー・ダイナミクス:AA(アルコール依存症者の自助グループ)の基本テキスト『アルコホーリクス・アノニマス』(ビッグブック)に説かれている回復のプログラム「12のステップ」(後掲)を深く理解し効果的に実行するための方法. 参照:特定非営利活動法人RDP ホームページ

※2.自立準備ホーム:日本の法務省の「緊急的住居確保・自立支援対策」にもとづいて、人々に一時的に住居を提供し、自立を促す施設のこと 参照:法務省ホームページ

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【ヒューマンアルバ代表取締役 金井 駿氏プロフィール】

1993年生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。大学1年時に経営コンサルティング会社にて勤務。その後、IT系ベンチャー企業に入社。営業、マーケティング、新規事業立ち上げに携わった後、同社の新卒採用を統括。大学卒業後、刑余者の就労支援会社に入社、専務取締役就任。2017年3月に辞任後、株式会社ヒューマンアルバ設立、代表取締役就任。