【今週のフクシ・エントリ!】メルマガ抜粋版 2015年12月号

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SCAのふくしばです!
「今週のフクシ・エントリ!」メルマガ抜粋版では、メルマガで紹介したエントリをひと月分まとめてお届けします。

※先月までの「今週のフクシ・エントリ!」まとめはこちら

《11/30~12/6》
 -気にするエントリ!


【子供の貧困2.9兆円の経済損失 15歳だけで、日本財団推計:日本経済新聞】

【子ども貧困基金、寄付低調 – 首相呼び掛けも大口なし | マイナビニュース】
【「子どもの貧困」時代になっても下がらない進学率】
【被災地 | 教育に貧困影響 「父が非正規・無職」倍増 – 毎日新聞】
子どもの貧困対策関連のエントリをまとめて。これだけ深刻さが分かっているのに、いまだに民間におんぶにだっこの政府の子どもの貧困対策。それとも本当に分かってないのでしょうか。全国的に厳しいんですから、被災地の子ども家庭は言わずもがなでしょう。本気で取り組む気を出してもらうよう私たちも働きかけていかなければなりませんね。

【【CBニュース】ストレスチェック制度、課題への対策早急に】
【「モンスター社員をうつ病にさせる方法」で物議の社労士「ダメージ与えて真人間に立ち直らせるのが真意」と釈明】
【民間大手や自治体などが相次ぎ参入:うつ病増加に労働人口減 日本の社会問題を「健康経営」は救えるか? (1/3) – ITmedia ビジネスオンライン】
【「メンタルヘルス市場」は数百億円規模? USENは企業向けに「癒しのBGM」を配信|ガジェット通信】
【ブラック企業大賞・セブン「収益構造に歪み」「メディアが取り上げない」実行委が指摘|弁護士ドットコムニュース】
12月から始まった企業における社員のストレスチェック義務化ですが、なかなか周知に至ってないようですね。その流れにあいまってブラック社労士の記事(情報元は現在メンテナンス中)も話題になってかなりの混乱ぶりがうかがえます。介護離職ゼロ方針も実現性に欠けますが、企業側で少しずつメンタルヘルス対策の重要性が広がりつつあることだけが望みというのはちょっと切ないです。あ、そうそう、今年のブラック企業大賞はセブンイレブンでした。

【精神疾患ある長女に「金遣いが荒く年金使われ…」殺害容疑で高齢夫妻を再逮捕 大阪・交野 – 産経ニュース】
【子供連れで同情を誘う?…男女を詐欺容疑で逮捕 : 読売新聞 】
家族ぐるみでの支援体制の脆弱性があらわになった事件のエントリをふたつ。子どもや障害のあるひとなど、いつでも弱い立場のひとが社会のほころびの犠牲になる…私たちソーシャルワーカーはもっと積極的に地域に出て、待ちの姿勢だけでは把握できないケースにどんどんアクセスする必要がさらに高まっているのではないでしょうか。

 -気になるエントリ!

【霞ケ浦聾学校 手話使う校歌 完成 – 茨城のニュース – 47NEWS】

【習志野市 | 手話など利用促進へ 「心通わせる条例」提案 全国2番目 /千葉 – 毎日新聞】
【京都市議会、手話言語条例を制定へ:朝日新聞デジタル】
【政見放送手話導入に壁 参院選挙区選 : 読売新聞】
手話がらみのエントリをまとめて。障害者差別解消法の施行を前に聴覚障害のあるひとの情報保障の取組みも各所で進められつつあります。もちろん全てがスムーズにいくわけではありませんが、霞ケ浦聾学校の校歌制作のように、市民レベルでも手話が言語として根付いていくといいですね。

【虐待やネグレクト…「心の傷」対処法 学会サイトに公開 – 産経ニュース】
【ヘッドライン | 児童虐待 届かぬ通報 児相転送前に切るケース8割 – 47NEWS】
子ども虐待対策にまつわるエントリを。生活に直結する福祉研究こそ、その成果を広く市民に還元しなければならないのですが、現実はなかなか…。虐待通報ももう少し使い勝手のよいツールになるといいんですけど、こちらもなかなか…。このへんの動きでソーシャルワーカーの出番がたんとありそうじゃないですか?

【弁護士会・司法書士会・税理士会…被災者支援で「3士業」連携 長野 – 産経ニュース】
【障害者弁護で情報共有 : 読売新聞】
おしまいに、社会福祉士がまぜてもらえなかったエントリと、協働が実現したエントリを合わせて。いったいふたつのケースがどう違うのか、どうかみなさんも考えてみてください。
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《12/7~12/13》
 -気にするエントリ!


【テンプHD-3日続落 企業の精神障害者の就労支援サービスを開始へ】

【90%の企業が不安!精神障がい者の雇用に関する企業アンケート~障がい者総合研究所調べ~】
障害屋の雇用に関するエントリを。派遣大手のテンプが精神障害者の就労支援に乗り出そうと言い出したとたんに株価が続落するという切ないニュース。たしかに不安も分かるのですが、このような意識では、やはり障害者雇用の機運は高まってきません。ソーシャルワーカーをはじめとして、経営団体や行政からの啓発にもまだまだ注力が必要そうです。

【学校にスクールソーシャルワーカーを 中教審答申案:朝日新聞デジタル】
【介護担う子ども 遅刻や欠席など学校生活に影響 NHKニュース】
【保育業務が無資格でも従事可能に 厚労省の規制緩和策にTwitterユーザー怒り】
【保育園・幼稚園で働く保育士ら、5割が年収200万円以下–「月収あと10万円あれば」| マイナビニュース】
昨年作成された「子どもの貧困対策大綱」でスクールソーシャルワーカーの大幅増員が盛り込まれましたが、いよいよ本格的に動きはじめましたね。貧困・虐待・いじめ・不登校・家族のケア…さまざまな波が子育て家庭に押し寄せる中、ソーシャルワーカーが長期的にしっかりそのへんをカバーできるかが正念場です。保育現場との連携ももっと緊密にしていきたいところなのですが、そちらの状況もかなり厳しいようです。

【障害福祉サービス | 65歳で打ち切り、134自治体「介護」移行手続き未了で NPO調査 – 毎日新聞】
【介護殺人 | 疲れ果て 不眠、加害者の半数 毎日新聞調査 – 毎日新聞】
障害者や高齢者の介護に関して、行政のほころびを感じるエントリをふたつ。65歳以上のケアは原則的に介護保険優先なので、障害福祉サービスを使っていたひとは介護保険に切り替えることを求められることが多いのですが、負担額も増え、なかなかスムーズに移行できないのが現状。また、在宅介護にあたる家族へのケアもおろそかにされていると言わざるをえません。せめて、相談窓口だけでも垣根なく気軽に使えるものであれば良いのですが…。

 -気になるエントリ!

【アフターケア相談所ゆずりは | 施設巣立った人が働く工房を – 毎日新聞】

児童養護施設のアフターケアを担う相談所が、クラウドファンディングで就労支援施設を創設しようとアクション中!本来なら行政がしっかりやっていかなければならない部分なのでしょうが、しびれを切らして民間から声があがり、行動につながりました。税金と違って出資者が支援したい事業へ直接投資できる取組み、今後さらに増えていくかもしれません。

【とにかく情報はフルオープン 既成概念を打ち破る児童養護施設・鎌倉児童ホームに行ってきた】
ブロガー都議でおなじみ・おときた氏のレポ。ある施設がどんなにすばらしい取り組みをしても子どもは施設を選べない、だから政治はもっとがんばらないと、ということばにとても重責を感じました。そこに必要なのはお金かひとか、はたまたマインドか。

【【陸上・駅伝・マラソン】日体大が障害者陸上部 網走の付属校でも育成へ : スポーツ – 47NEWS】
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日体大が陸上の「障がい者アスリート部」を創設。しかも新設の支援高校でも早くからそういった機会にふれられるといのはかなり刺激になりますし、裾野がさらに広がっていきそうな予感がします。オリパラきっかけに、健常者スポーツと同じように障害者スポーツもうんと盛り上がってほしいです。

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《12/14~12/20》
 -気にするエントリ!

【夫婦同姓規定は「合憲」、原告の請求退ける 最高裁判決:朝日新聞デジタル】
【夫婦同姓規定は合憲=再婚禁止100日超は違憲—民法改正へ、最高裁初判断】
【【夫婦別姓】「法的に認められない数少ない先進国」「女性の権利後退した」英紙 最高裁判決にかみつく – 産経ニュース】
トップはこちら。「家族のあり方」が盛んに議論される昨今、なかなかに伝統的な判断が示されました。要するに民法規定の違憲性が問われていたわけですが、夫婦同姓は憲法的にはOK、女性の再婚禁止100日は違憲と判断されたということは、これを覆すには民法を改正せんといかんよ、ということ。今後ますます議論が活発にはなりそうですが、古参議員も多い自民党政権では保守的な意見も多くなかなか前進は見せにくいかもしれませんね。

【精神疾患抱えて出産「都内の2%」 産婦人科医会が推計:朝日新聞デジタル】
【精神障害者ら7.9万人、受給減額・停止も 年金新指針で :日本経済新聞】
【誰が得する?「ストレスチェック」の落とし穴 静かな船出に見えるが、実は波乱含み | 東洋経済オンライン】
メンタルヘルス系のエントリをまとめて。ひとくちに「障害者」といってもさまざまな障害をもっったひとたちがいるわけですが、そのなかでも精神障害のあるひとたちに対する社会的な受容度は相対的に高くなく、差別にさらされる場面がまだまだ多くあります。子どもを産むことしかり、仕事をすることしかり。そんな彼らの権利を守るのは、いったい誰なのでしょうか。

【「介護が経営上の課題に」…9割の企業に危機感 : 読売新聞 】
【プロでも「介護と仕事、両立困難」が半数超 |CBニュース】(※閲覧には要無料登録)
【子育て・介護支援へ3世代同居住宅に補助 来年1月から:朝日新聞デジタル】
「新・3本の矢」でうたわれる「介護離職ゼロ」の方針ですが、プロの介護職ですら難しいとする介護と仕事の両立を一般市民に押し付けようとするこの方策に、いったい誰が異論を唱えるのか。やはり介護職の待遇改善しか道はない気がするのですが…。

 -気になるエントリ!

【立川で「ヒューマンライブラリー」 「生きた本」を貸し出し対話】
障害者やホームレス、引きこもりなど誤解や偏見を受けやすい人々、社会的マイノリティとされる人々を「生きた本」として貸し出し、対話の機会を生み出す北欧生まれのソーシャルイベント「ヒューマンライブラリー」、なかなか面白い取組みです。さまざまなひとたちが「本」や「読者」となることで、いろいろな可能性が広がりそうですね。

【田中海運 | サポート、養護施設から船乗りへ 2人が資格得て自立 子供たちの受け皿、人材の確保に /和歌山 – 毎日新聞】
さまざまな理由で保護者のもとで暮らせない子どもたちが生活する児童養護施設。養護の対象年齢の引上げも検討されていますが、それでも退所後の生活までしっかりフォローできる体制はまだまだ整備が進んでいません。こうやって民間企業が進んでフォローしてくれるような環境づくりを私たちも進めていきたいですね。

【【ゆうゆうLife】認知症 当事者の発信相次ぐ – 産経ニュース】
【若年性認知症患者、団体発足へ 兵庫初  – 兵庫のニュース – 47NEWS】
【がん「ネットでつながる」(4) 仲間とHPを立ち上げ:朝日新聞デジタル】
おしまいに当事者活動に関するエントリをまとめて。インターネットやSNSなどの普及が進み、誰でも気軽にコミュニティを作ることができるようになりました。今後は、それらの意識の高いコミュニティたちをいかに有機的に連携させ、社会的インパクトを与えていけるチカラを持たせられるかが課題になりそうです。

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以上、12/6号から12/20号までの「今週のフクシ・エントリ!」をまとめてお届けしました。

ちなみに昨年末に開催した2015年の福祉ニュース総ざらい企画の様子もまとめてUPしましたので、ぜひこちらもご覧くださいませ。
【今週のフクシ・エントリ!振り返り企画・2015|Social Change Agency】
http://social-change-agency.com/archives/3576

「今週のフクシ・エントリ!」は、メルマガではぎゅぎゅっと凝縮した抜粋版をお届けしておりますが、はてなブックマーク(はてブ)やツイッターではこちらで紹介しきれないさまざまな福祉関連ニュースやトピックなども随時取り上げておりますので、お時間のある方はそちらもぜひチェックしてみてください。「はてブ」では、ジャンルごとにタグ分けしておりますので、特定ジャンルのエントリだけをまとめて閲覧することもできますので、ご活用ください。また毎週のメルマガ記事はSCAサイトにも再掲いたしますので、合わせてご覧ください。

【今週のフクシ・エントリ! by SCA(はてブ)】
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【「今週のフクシ・エントリ!」メルマガ抜粋版 一覧ページ】
→メルマガに掲載した記事をSCAサイトに再掲します(ひと月分を月末にまとめて)
http://social-change-agency.com/archives/category/fukushi-entry

それでは、2015年12月分の「今週のフクシ・エントリ!」はここまで。
2016年1月分まとめは、1/31号のメルマガ配信後になる予定です。

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