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【報告】10/28(土)山形医療ソーシャルワーカー協会主催に代表理事の横山が登壇しました.

02 11月 17
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10/28(土)山形医療ソーシャルワーカー協会主催で代表理事の横山が『ソーシャルアクションを為すために必要なことはなにか―ソーシャルワークの実践プロセスを通して思考する―』と題して研修を担当させていただきました。

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【後援イベント】12/3(日)第2回難病カフェおむすび開催

22 10月 17
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以下、弊法人後援イベントのご案内です。

主催は弊法人メールマガジン「ソーシャルワークタイムズ」でライターもつとめていただいているmikoさんです。

難病をおもちの当事者の方、ぜひご参加ください!

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こんにちは!難病カフェおむすび代表のmikoです。

12月3日(日)に、第2回「難病カフェ おむすび」を開催します。

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【特別インタビュー】「犯罪のない、皆が笑って生きられる世界を目指して」-株式会社ヒューマンアルバ 代表取締役 金井 駿氏【PR】

20 10月 17
SCAスタッフ
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写真左:ヒューマンアルバ代表取締役 金井 駿氏



株式会社ヒューマンアルバは、「犯罪のない、皆が笑って生きられる世界を創ること」をミッションとして設立された会社です。そのための第1弾の事業として、依存症の方を支援する回復施設を立ち上げます。代表の金井さんにお話を伺いました。【PR】   

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(横山)本日はどうぞよろしくお願いいたします。まずは、ヒューマンアルバを創業した理由を金井さんご自身のバックグラウンドを含め、お聞かせいただけますか。

 

(金井)はい。創業の理由は2つあります。1つめは、私自身の家庭の理由です。私には父親が3人いるのですが、私が8歳から18歳の時の2人目の父親がギャンブル依存症がきっかけで、横領行為で捕まりました

 

私が大学卒業する頃、「父親もやりたくてやった訳ではなく、いろいろなことに追いつめられてやったことなのだ」と気がついたのです。と同時に私が住んでいた田舎には薬物依存症の方への支援の仕組みが全然なかったことにも気づきました。



そういった家庭のこともあり、大学を卒業して社会人になるとき、自分の生きる意味、一生涯の仕事について考えた末、自分がやるべきだと思ったのが、ヒューマンアルバの事業でした。

 

2つめは、大学に入った18歳のときの夢は金持ちになることでしたが、経営コンサル会社やIT企業でインターンやアルバイトをしたり、学生時代はずっと働いても、やりがいや満たされたと感じることはなく、すり減り、もやもやするばかりでした。ウェブビジネス、インターネットビジネスなどには、人生をかける気持ちをあまり持てなかったということもありました。

 

大学を卒業してから今年の4月までの1年間は、知人と2人で刑務所出所後の方への就労支援をする会社を経営していましたが、もっと根深い課題を抱える方たちに出会いたいと考え、今年4月にヒューマンアルバを創業しました。

 

(横山)「根深い課題」とは具体的にはどのようなことですか?

 

(金井)一番大きく感じたのは、触法行為の背景にある依存症の存在です。薬物依存症や性依存症など、教育的支援、就労支援だけではどうにもならない問題を抱える方たちを地域で支援できる社会資源が充実していない、足りていないことに課題意識をもっています。

 

(横山)依存症を抱える方に対して地域で支えていく社会資源が少ないという課題意識からヒューマンアルバの立ち上げに至ったということですね。今後、具体的に行う事業内容を詳しくお教えくださいますか。

 

(金井)依存症を抱えていらっしゃる方、特に触法行為をしてしまった方たちを対象に4つのサービスで支えていきます。

 

1つめは治療です。アメリカで生まれたリカバリー・ダイナミクス(※1)という依存症回復施設で用いるカリキュラムを用います。ミーティング形式で、このプログラムを軸とした施設を運営します。

 

2つめは住居です。ミーティングハウスからなるべく近いところにマンションを借り、住まいの提供をします。

 

3つめは教育。依存症からの回復をあえてマイナスからゼロと表現すると、ゼロのところから一歩プラスにしていくようなイメージで、対人コミュニケーションスキルや、SSTや、職能的なパソコンの訓練ですとか、しっかりちゃんと身につけてもらうまでやります。加えて、必要な人に関しては、漢字の読み書きや、四則演算からサポートします。

 

最後、4つめは就労支援です。就労支援している機関は一杯あるんですけど、ハローワークに同行するだけでは仕事が決まらない方は多いです。

 

仕事が決まらない要因はさまざまあると思うのですが、まず本人が希望している仕事の受け皿があまりない。私みたいに華奢でひょろひょろしているのに、土木関係の仕事ばかり紹介されるは嫌だろうなあと。

 

また、採用する側としては、面談の際に、本人が過去の失敗を踏まえてどう生きたいか、内省の深堀りができているのかというところをみますので、そういったことができていない段階で就労しようとしてもなかなか難しい現状があります。



私は人事の仕事をやっていたこともあるので、仕事との単なるマッチングにかかわらず、マッチングに至るまでの内省などのトレーニングも含めた就労支援ができたらと思っています。

 

 

(横山)具体的にはどういう経路でこのサービスを使っていただく方にアクセスしていく、リーチしていこうと思っていらっしゃいますか。

 

(金井)経路は4つありまして、1つが保護観察所です。保護観察所が認定する自立準備ホーム(※2)の認定を取得したいと考えています。

 

2つ目は、精神科病院や各地域のセルフヘルプグループ。

3つ目は、各市区町村にある福祉事務所です。

 

4つ目は直接相談です。インターネットを活用して、依存症に関する正しい知識などを発信していき、必要としている人に情報を届け、ご本人の様子を「おかしいな」と思われたご家族などから連絡をいただけたらと思っています。

 

私も当時、家族が依存症になったらどこに連絡、相談をすればよいのか分かりませんでした。そもそも多くの場合、本人の近くにいる人が依存症だと気づくのは遅れます。家族が1000万円の借金をしてやっと疑いだすなど、そういった時点では遅いなと思います。インターネットなど活用できるものをすべて活用し、必要な人に情報を届けたいと思っています。

 

(横山)インターネットを活用した情報発信や、関係者を通じて、サービスを必要としている方に出会う導線をつくっていくということなのですね。このたびサービスの開始に向けて採用活動を行っているとのことですが、どのような仲間を求めているかお教えいただけますか。

 

(金井)一緒に働く方に求めるものはシンプルです。なにごとも外的要因のせいにしないということです。現在は事業の立ち上げ期で、新しいものを創り上げていこうとしていますので、「そんなことやっているの聞いたことがない」とか「そんなものは無理だよ」と否定から入るのではなく「きっといけるはずだ」という気持ちでやっていける方。

 

もちろん、依存症の方への支援の専門性もあるとよいですが、一緒に事業をつくっていくという力や気持ちがある方。そして、1施設15名定員の施設を10年、20年継続していくことも尊いことですが、それだけでは社会課題の解決にはなりませんので、社会に存在する依存症の方全体を支援するものをつくらなければ意味がないという価値観に共感いただける方。そういった方と一緒に働けたらと思っています。

 

(横山)きちんと事業を広げていく。しっかりとした支援のモデルをつくって、それをいろんなところに広げていこうというところまで考えてくれる方ということですね。

 

(金井)詳しい要件は応募要件を見ていただけると良いのですが、人物像的なことで言うと、「本質思考」で「なぜなぜ」をしっかり考えられる人は社風に合うだろうと思います。

 

例えば、支援する中で、相手がなかなか変わっていかないことのほうが多いと思うのですが、それに関して、「あいつは何を言ってもだめだ」という態度ではなく、「この人は今どういう状況にあるのか?施設として今どういうことをこの人に対してでやるべきなのか」ということ、本質は何かということをしっかり議論できる人ですね。

 

(横山)現状に対して視野を広くもって、何が問題なのかを突き詰めて考えていける人ということですね。一緒に働く側としては、金井さんの人となりは気になると思いますが。事業への思いやポリシー、生きていく上での信条などがあればお聞かせください。

 

(金井)「与えられた使命を全うする」という価値観を強く持っています。私のように親が逮捕される人もいれば、そのようなことはなく円満な家庭の方もいる。いろんな状況の人がいること、それに意味があるんだろうなと思っています。その意味を見出し、自分の使命を見つけ、その使命を死ぬまでに絶対やりとげる、ゴールを達成する、そういう価値観がとても強いです。

 

もちろん人は全員そうではないと思うので、押し付けはしません。

過去、無意識に一緒に働く仲間の方をそういうフィルターで見てしまっていたことがありましたので、まずは自分が幸せになる、家族が大事な人もいれば恋人が大事な人もいるので、まずは自分が幸せになって、その上で仲間やサービスを提供する相手に喜んでもらうということも、この1年で大事にしたいと思うようになりました。

 

加えて、対価をいただいてサービスをする側ですので、プロ意識を大切にしています。それはスタッフに対しても変わらず、1週間以内にこれをやるとか、今日中にやると言ったことは、しっかりやっていただきたいという価値観があります。当たり前のことのようですが、これを全員ができているチームというのが最低ラインだと思っています。

 

(横山)今お話いただいた価値観を大切にし体現していくうえで、自分に課しているものはありますか。

 

(金井)ライフプランマネージメントを行い、毎日進捗をチェックしています。死ぬまでに成し遂げなければならいことを細かく分類していき、日々やるべきことまで落としこんでいます。

 

(横山)長期のビジョンが絵空ごとにならないように、ビジョンに向かって日々為すべきことを定めているということですね。

 

(金井)はい。私はソフトバンクの孫正義さんがすごく好きでして、彼は「起業するときには60年計画が必要で、大きな事業をなすためには常にはるか未来を見てないと最短経路で事業を進めていくことができない」ということを言っています。私も、本当にその通りなのだろうなと思っています。

 

 

(横山)話は変わりますが、支援という言葉の定義や込める思いは、人それぞれ違うと思っているのですが、金井さんの考える人を支援することの定義、そこに込める思いをお話いただけますか。

 

(金井)大学も経営学部で、福祉業界にまだ半年くらいの人間ですから、偉そうなことは言えませんが、支援とは「選択肢の提示」だと思っています。



いわゆる何でもしてあげる支援は、ちょっと違うと思っていて、たとえば、馬を水辺に連れて行っても、飲むか飲まないかは馬次第です、常に水が飲みたいと思ったら飲める準備をしておけば、あとは本人の問題だと思っているので、そこにやれよやれよって土足で踏み込むのは、とてもおこがましいことだと思っています。

その人の大切にしているなにかに対して土足で踏み込まないという考え方ですね。

 

目の前にいる人が今何を求めているんだろうというところをしっかり考える。例えば薬物依存症の人で、親が「薬物を止めなければ家に入れねえ」と言うから仕方なく来てやってるんだという人がいたとします。その人は今は薬物を辞める気がなくて、薬物がやりたくてしょうがないという時に、「そんな汚い注射器を使わないで、使うんだったらこのきれいな方を使いなよ」と言う。

 

その人との関係性がぶつっと切れることが最悪です。つながっておいて、その人が感染症になるとか、自分から私たちの手を握りたくなるときを待つ、ハームリダクション的なスタンスでいたいです。

 

自身が依存症から回復した方や支援者の方の中にはこういったことを許せない気持ちがあるのはわかるのですけど、施設に入っていればいいんだよという人もいるなかで、このようなスタンスに共感してくれる方と一緒に働けたらと思っています。

 

(横山)いつからそのような考えを得るようになったのですか。

 

(金井)今年の5月に沖縄の依存症回復施設でボランティアをしていたのですが、そのときに、色々な人に出会い、自然とふと、ああこうだなと思いました。自分がギャンブル依存症だったらどうしてほしいかについて考えたり、私自身タバコに依存しているので、控えてみたりですとか。

(横山)金井さんご自身のバックグラウンド含め、長い時間をかけて複合的な理由ずっと考え続けてこられたことかもしれないですね。サービスには魂が乗り移るではありませんが、どういった思想で支援者がいるかということは、現場で出会う人に伝わっていくものであろうと思っています。

 

最後に、一緒に働く人へのメッセージをいただければと思います。

 

(金井)ヒューマンアルバがつくりたい施設は、利用者が快適に過ごすことができることを究極的に突き詰めたいと思っています。ミーティングのときも、寝っころがるとか、机に脚をのっけてるとかだけでもいいと思うんですよね。本人は今はまだそうしたいと思っているんだなと思うので。勉強だけでなく運動もしたいですし、施設もきれいにしたいです。快適な場づくりのサポートをしたいと思っています。

 

事業の先にあるのは、「犯罪のない、皆が笑って生きられる世界の実現」です。ゼロからの立ち上げなので、しんどいことも多いと思いますが、その倍以上の楽しさが絶対あるので、ぜひ楽しんでやりましょう!

ビジョンの実現に向けて、ゼロから一緒に事業をつくっていきたいという人の応募をお待ちしています!!

 

【ヒューマンアルバ社の求人応募詳細はこちらから】




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【編集部注釈挿入】

※1.リカバリー・ダイナミクス:AA(アルコール依存症者の自助グループ)の基本テキスト『アルコホーリクス・アノニマス』(ビッグブック)に説かれている回復のプログラム「12のステップ」(後掲)を深く理解し効果的に実行するための方法. 参照:特定非営利活動法人RDP ホームページ

※2.自立準備ホーム:日本の法務省の「緊急的住居確保・自立支援対策」にもとづいて、人々に一時的に住居を提供し、自立を促す施設のこと 参照:法務省ホームページ

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【ヒューマンアルバ代表取締役 金井 駿氏プロフィール】

1993年生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。大学1年時に経営コンサルティング会社にて勤務。その後、IT系ベンチャー企業に入社。営業、マーケティング、新規事業立ち上げに携わった後、同社の新卒採用を統括。大学卒業後、刑余者の就労支援会社に入社、専務取締役就任。2017年3月に辞任後、株式会社ヒューマンアルバ設立、代表取締役就任。

【子どもの権利を守る 予防的ケアへの挑戦  】第3回 Social Action School 【イベントレポート】

04 10月 17
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『子どもの権利を守る 予防的ケアへの挑戦   』

講師:NPO法人PIECES共同創設者 事務局長  斎典道 氏(さい よしみち)

 

【子どもの教育と福祉の権利の統一的保障を目指す】

 

こんにちは!SCA1期生の武井です。

8月27日に開催されたSocial Change Agent養成プログラム、Social Action School第3回の講義のレポートをさせて頂きます。講師であるNPO法人PIECESの事務局長を務める斎典道さんは、「子どもの教育と福祉の権利の統一的保障」を人生をかけて取り組むテーマとして掲げて、ソーシャルアクションを起こされ、「福祉なくして教育はなく、教育のない福祉はない(小川利夫)」という認識をもち、複数の支援団体に所属しながら、胎児期、乳児期、学童期や青年期の子どもの孤立を防ぐ取り組みをされています。

自らを団体の「黒子」と表現する斎さんの行動には、組織のアクションを陰で支えるというソーシャルワークの新たな側面を見ることが出来ました。

私武井自身も、所属するNPOで子どもの学習支援と夕ご飯の提供、更には家庭での生き辛さを抱えた人が一時的に宿泊できる場所の提供をまとめた小規模な多機能施設を立ち上げ中です! この地域でやるからには、生活圏内の人の力を集めたい。でもどうしたらよいのか悩んでいた中で、斎さんのプロジェクトの「価値を共有する」ことの重要さが脳髄に響きました。以下、講義内容になります。


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1.NPO立ち上げに至るまで



<斎さんのストーリー>

大学在学中には、国内外の社会的養護、地域子育て支援の現場でフィールドワークをされていました。保育士の養成課程で実習として児童養護施設に訪れた際に、子どもの試し行動などに衝撃を覚え、「子どもたちが児童擁護施設へ入所する前に、もっと未然に子ども達に対して出来ることはないのか?」問題意識を持ちます。さらに、国内では社会福祉士の予防的な働き方が他国に比して発達していないと考えた斎さんは大学院在籍中、福祉先進国の北欧はデンマークへの留学を決意。

デンマークでは、施設養護か家庭的擁護の議論から「予防的ケア」の議論へ移行していることを実感されます。また、SWの働き方として、当事者が権利を行使できるように働くことを意識するようになり、日本では、権利を語る際に権利擁護として「守るもの」という考えが一般的ですが、「権利はそこにあるものではなく、行使するもの」という認識を持ったそうです。帰国後も、自分の意思で選んできた、人とは少し違う道である、「積極的逸脱」を繰り返してきた結果、NPO法人PIECESの立ち上げへの参画に至ります。



2.NPO法人PIECESとは

NPO法人として活動するPIECESの概要は以下の通りです。

子ども達を取り巻く、貧困、虐待、不登校や中退などの現状は、背景として「子どもの孤立」があると考え、それらを予防するための支援を展開しています! 
参照:http://www.pieces.tokyo/

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◆ビジョン:どんな子どもでも尊厳をもって豊かに生きられる社会

◆ミッション:子どもにとって信頼できる他者を増やし、社会の受容性を高めることで、子どもが孤立しない仕組みをつくる



◆事業内容

・孤立調査事業: 孤立している子ども達がどのくらいいるのか調査プロジェクトを行う

・CYW育成事業: 行政、地域と連携し、孤立したこども達に寄り添い、支援につなげる伴走者の育成

・会員コミュニティ事業: 孤立したこども達を支える多様な地域、企業の人などを集め、子どもを支えるコミュニティを生み出す。

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不登校や虐待などの諸問題の背景には「子どもの孤立」が存在しています。子ども達の孤立が起こる発達段階としては、「乳児期」「青年期」が多く、この段階に支援を行うことがポイントとなります。



子ども達の孤立につながる諸問題

乳児期

青年期

・虐待

・親の精神疾患

・親を亡くす

・若年妊娠

・親が子どもと過ごす時間が持てない

・虐待

・親の精神疾患

・いじめ、中退、不登校

・本人の若年妊娠

・貧困、就労の困難さ


そこに予防的な支援を行うためには、妊娠から乳児期、青年期の子どもにフォーカスして介入することが重要になります。しかし、現在、子どもたちを支援する選択肢としては、公的に支えるのか(公助)、家族で支えるのか(自助)の2択になります。



公的支援を受けるためには、当事者が公的機関に申請することが前提になるため、さまざまな理由で申請が困難である方にとって、支援を受けるハードルは高くなります。また公的支援も、貧困や虐待、障害などで支援分野や、当事者の発達段階に対して縦割り的でサービスが提供されており、対象の子どもや世帯にとって包括的な支援を受けることが難しいという課題があります。



このような状況下にある対象の子どもに対してPIECESは、「特定の信頼できる大人との出会いの提供」を行い、予防的な関わりを行います。具体的には子ども達と個別的な関わりができるコミュニティユースワーカー(以下、CYW)をPIECESが実施する研修によって育成します。CYWは対象の子どもとの個別的な関わりを通して、子ども達が抱えている問題をアセスメントしたり、子どもの興味や関心の分野を引き出したりして、支援機関や活動の機会につなげる役割を担っています。

※参考 http://www.pieces.tokyo/cyw/


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3.非専門家を活かすために

CYWは個別的に子どもたちと関わるため、PIECESが取り組むビジョンを達成する上で非常に重要な役割を持ちます。

対象の子どもたちの奥底にあるニーズや願いをキャッチし、支援を行なったり、関連機関に繋げたりする役割をもつため、経験値や専門性が必要だと思われますが、現在では様々なバックグラウンドを持つ方々がCYWとして16名活動しており、今までのプロジェクトでは230名の方を支援した実績があります。

ここでは、ビジョンに向けて一緒に歩んでいく協力者の方をPIECESがどのように巻き込んでいるのかについてお伝えします。

 

(1)価値観の共有

PIECESビジョンの実現に向けて、チームとしてどのような価値観を共有したいと考えているかをまず第一に伝えます。CYWは単なる子どもたちのサポート要員ではなく、ゆっくりと信頼関係をつくり、子どもたちの興味関心に寄り添い、可能性を引き出すこと。そのためにPIECESとして大切にすることは何かを丁寧に伝えていきます。

 

(2)実践と理論のインタラクティブな研修

CYWが実際に活動する中で体験したケースをゼミ形式で共有し、実際に経験したことの整理を行います。知識の習得のための座学が実施されるため、CYWは専門性と経験値を交互に習得し、常に実学として学んでいきます。

 

(3)CYWへの支援

専門職の方たちが丁寧にこどもたちを見立てて、その子にあうとおもわれるCYWを担当につけます。上記のように研修が定期的に行われるため、専門職や他のCYWからフィードバックを受けられるので、こどもたちへの関わりの質の向上、支援者の孤立の防止、結果、CYWたちがバーンアウトすることを防ぐことにもつながります。

 

※参考 http://www.pieces.tokyo/cyw/

 

このようなCYWを支える体制を整えることで、多様なバックグラウンドをもつ大人の方々をこどもたちの伴走者として育成する事ができます。福祉分野で地域資源を活かすためには、単なるボランティアとしてではなく、同じビジョンに向かう仲間として迎え入れ、行動の土台となる価値観を共有し合うことが重要だと感じました。


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4.多分野で働く独立型ソーシャルワーカー

 

斎さんは現在、

・PIECESの理事として組織マネジメント

・「スクールソーシャルワーカー(以下、SSW)」として教育の現場で

・「にんしんSOS東京」思いがけない妊娠に悩む女性に対する相談員として

 

3つの団体に所属し、独自のソーシャルワークを実践されています。他団体の業務やマネジメントを兼業することによって、様々な視点を得る事ができるとお話しされていました。

 

斎さんが活動される団体を発達段階に照らし合わせると以下のようになります。このように、隣り合う領域で支援を行う事で、メゾ、マクロレベルのアセスメントの手助けになります。それぞれの職場で子どもの異なる発達段階を横断的に支援することで、対象者の発達段階に合わせた支援や、次の発達段階に合わせた予防的なサポートシステムを作るためのアセスメントにも応用することが出来ます。

 




子どもの孤立を防ぐ予防的な支援として、「にんしんSOS東京」での支援があります。子どもが生まれる前や生まれた直後から、子どもの育つ環境をサポートできるため、PIECESで行う子どもや若者支援につながるサポートシステムを構築する事が出来ます。

 

SSWの現場では、構造上の問題として、当事者→担任→学校の管理職→教育委員会→SSWへ要請があって初めて介入できるため(地域によって異なる)、斎さんが目指す予防的な支援とは距離感がありますが、学校の先生や管理職サイドの考え方や文化を知り、アセスメントのための想像力を養うことが出来たそうです。


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5.「予防」のために取り組むソーシャルアクションとしてのネットワークづくり

 

(1)マルチセクターでの勉強会を開催

PIECESが窓口となり、「子どもの孤立を防ぐ」等のテーマで様々な組織、職能の方を対象にした勉強会を開催しています。対象は福祉の専門職に限らず、学校の先生などの子どもに日頃から関わりを持つ方などを対象とし、「予防的な支援」を行う価値の共有や連携の方法などを話し合い、効果的なネットワークを意図的かつ自然に作る工夫をしています。

 

(2)関係者間のエコマップの作成

子どもの孤立を防ぐための予防的なネットワークを作るためには、支援者同士の連携を強めていくことが重要になります。PIECESでは対象の子どもの孤立を防ぐために、こどもを取り巻く環境のなかにいる個人同士の関係性を可視化するエコマップを作成しているそうです。エコマップを作成することにより、対象となるこどもたちに繋がるためには、先ず誰にアプローチをすればよいのかなどを明確にすることができます。

さまざまな組織・職能の方とネットワークをつくり、協働していく際にもビジョンを共有することが重要です。そのために、上記の勉強会などで、サインズオブ・セイフティアプローチを用いて、それぞれの組織がもつ独自の強みを発揮するためにはどのように行動をすればよいのかなどを話し合ったりしているとのことでした。

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※サインズ・オブ・セイフティ・アプローチ(SoSA)とは、どんな家族でも必ず安全性の側面を持っている事に注目し、援助者と家族がパートナーシップに基づいて、その安全性を強化出来る様、解決志向で相談援助技術を進める事を大事にしているものである。子ども家庭への援助活動・相談援助の方法の一つでもある。

援助を受ける事に対してインボランタリー(非自発的)な子どもや家族が、子ども虐待や少年非行の事例では多く出会う事になる。こうした時で、尚且つ、ワーカーとしては法制度に基づいて子どもや家族の意思に反する措置等を行わねばならない時、援助関係は信頼関係とは逆の敵対的な関係に拘泥されてしまう事がある。特に虐待を認めない保護者に対しては、SoSAが使用されている事が増えている。

社会福祉士養成講座編集委員会編(2011)『児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度』中央法規.

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6.まとめ・感想

3つの分野にまたがり活動をされている斎さんは、子どもの発達段階に応じて、現在と未来の支援を構築するための見立てをおこなうことのできるスペシャリストだと感じました。その背景には、子どもたちのそれぞれの発達段階に合わせた個別の支援に携わったことによるミクロな視点の積み重ねの先に「予防的支援」のためのマクロな視点が見出されたのだと思います。また、斎さんは複数の団体の中で組織マネジメントの分野でも活動されていることから、団体の「黒子」とご自身を表現していたことも印象的でした。



ソーシャルアクションが起き続ける組織であるためには、団体メンバーの個性や特性を理解し、自身の立ち位置を考えることが重要だと仰っていました。それには、斎さんが子どもたちに向き合っていたからこそ、組織内のメンバーの特性を理解したりチャレンジを支えることが出来るのかもしれないと個人的に思いました!



現状にはない予防的なサポートシステムを作るという点で、ソーシャルワーカーは「変人」であると仰っていました。当たり前に流れているものに対して違和感をもち、変化させることがソーシャルアクションであるという視点に大変共感しました。以上、レポートでした!

 

【文責】SCA1期生 立正大学臨床心理学部4年 武井裕典

NPO法人ダイバーシティ工房 個別指導員・事務局インターン生

 

10/14(日)開催 第4回 Social Action School参加申し込みはこちら

 

【後援イベント開催レポート】「第1回 難病カフェ おむすび」

13 8月 17
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弊法人にて後援をいたしました「難病カフェ おむすび」の開催レポートをお送りいたします。



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こんにちは、mikoと申します。



7月23日(日)、「第1回 難病カフェ おむすび」を開催致しました。当日は10〜40代、病気の種類も様々な計8名の方にご参加頂きました。

開催の挨拶では私から、難病カフェを開催しようと思った理由、「おむすび」の名前の由来をお話させて頂きました。

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【法律に一文を加える取り組み】第2回 Social Action School 【イベントレポート】

29 7月 17
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こんにちは、Social Change Agent養成プログラム1期生の鎌田です。

7月2日に開催されたSocial Change Agent養成プログラムの第2回講義についてレポートさせていただきます。



今回の講師は、NPO法人しあわせなみだの代表中野宏美さんです。中野さんは「2047年までに性暴力をゼロにする」ことをミッションに活動されており、その大きな一歩として性犯罪に関する刑法改正に至りました。



中野さんの講演は、熱い想いあり!冷静な作戦あり!温かいメッセージあり!の3拍子揃った、とても勇気づけられる講演でした。ソーシャルワーカーに求められる「熱い想いと冷静な頭脳」とは中野さんのことであると思ってしまうほどです。私自身、社会福祉士として女性支援に携わっておりますが、日々感じる支援現場の疑問に背を向けず、小さなアクションから始めたいと思いました。それでは、最後までお付き合いいただけると幸いです。



 

 

1.何をどう変えたいか、言えますか?

あなたは社会福祉に関する法律で、具体的に何の法律をどのように変えたいと思いますか?

その「変えたい!」想いを、愚痴や不満でなく、「こういう風に変えたい!」と具体的に言葉にできますか?

その言葉は相手を共感させることができますか?

中野さんの講演は、問いかけからはじまりました。実際に受講生同士でお互いの想いを話し合いましたが、具体的なビジョンを描いて説明できた人は何人いたでしょうか。私自身、日頃「ここが問題だ」「こんな支援があったらいいのにな」と考えることはありますが、それを取り巻く法律や制度的枠組みの詳細を把握していないことに気づかされました。中野さんの問いは、受講者の皆さんにとって「問題の背景をわかっているか?」を再確認させられる問いだったと思います。

中野さんは「強姦罪とならない性暴力がある日本の刑法を改正すること」に焦点を当てました。

 

2.ソーシャルワークとは

中野さんにとってソーシャルワークとは「人権擁護のための社会改革」だということです。社会福祉とはもともと法律の外や狭間にいる人への人権擁護という視点ではじまっています。ソーシャルアクションを志す皆さんはこの視点を持っていると思いますが、実際はアクションする自信と勇気があと一歩必要です。「発信したら批判されるかも…」「自分の言ってることは間違っているかも…」という不安もありますが、まずやってみることから始まります。今日やらないことは明日もやらない。明日やらないことはいつまでもやらない。だからこそ、小さいアクションを今日起こすことが大事です。

 

また仲間という点では、その問題に対する知識を求める人が少なくありませんが、「同じ志」を持ち、ビジョンが共有できていることが遥かに大事です。実際に中野さんが刑法改正の運動をした際も、「同じ志」を共有する仲間と協力しています。一緒にアクションする仲間を見つけるためにも、冒頭の問いかけの答えを伝えられるようにする必要があります。

 

自分の想いを他者に伝え納得してもらうこと、これは想像以上に難しいことだと思います。私自身、アウトプットに苦手意識があるため、これは日々練習していかなければならないと感じます。

 

3.中野さんのこれまで

中野さんは大学で社会福祉士を取得した後大学院に進み、民間企業に勤めた後、社会福祉協議会や区役所で非常勤の仕事をされています。現在は非常勤で勤めつつNPO法人しあわせなみだの運営を行なっておられます。アクションするに当たりNPO一本に絞らず、別の仕事で生活の基盤を持ちながら活動をするという方法は、これからアクションする皆さんのロールモデルに成りうるかもしれません。

 

中野さんが活動をはじめるきっかけとなった出来事が大きくわけて3つあります。まず社会福祉士の実習で児童養護施設や母子生活支援施設に行き、DVや暴力の被害者が身を隠しながら生活しなければならない現実に衝撃を受けたこと。次に友人がDVの被害に遭ったとき、何もできなかった自分に腹がたったこと。そして、湯浅誠氏や駒崎弘樹氏のような社会企業家の活躍が目立つようになり、自分もできることをしたいと思ったこと。これらが中野さんの身の回りで起こり、社会の課題と自分の身近な課題が重なったことで一歩踏み出さなければいけないと感じたそうです。

 

4.福祉と性暴力

では、中野さんが性暴力を福祉の枠組みで捉えるのは何故でしょうか。中野さんは、性暴力と福祉は非常に密接な関わりがあるのだと言います。福祉の利用者の中には性暴力経験者が潜在化しており、その方の主課題の背景に性暴力があることが多々あります。例えば、不登校になった背景に電車での痴漢被害があった・働けなくなり生活保護を受けている人の背景に夫からのDV被害があった、などです。また、もしあなたが性暴力を受け助けが必要になった場合、あなたを保護し支援するのは福祉なのです。性暴力の支援には警察・病院・保健所・司法・学校・市区役所・福祉施設など、いろいろな機関の協力・連携が必要です。これはソーシャルワークですよね。しかし現状、性暴力は「刑法=犯罪」の見方が支配的で、支援にあるべきソーシャルワークの視点が欠けています。支援機関同士で連携がなく、性暴力の詳細を何回も説明しなければならなかったり、たらいまわしのようにいろいろな機関に行かされたり、自分に必要な支援を受けられなかったりしたら、嫌ですよね?だからこそ、性暴力を福祉の視点で取り組む必要があるのです。

 

NPO法人しあわせなみだは2009年に活動開始、2011年にNPO法人格を取得した団体です。「2047年までに性暴力(=本人が望まなかった性的出来事)をゼロにする」をビジョンに掲げています。柱となる事業として1)Cheering Tears:性暴力等に遭った方を応援する事業 2)Beautiful Tears:美容の力を利用したエンパワメント 3)Revolutionary Tears:社会への啓発や情報提供 の3つを運営しています。Cheering Tearsの事業の1つ、サイレント・ティアーはインターネットで性暴力関連の言葉を検索すると支援機関の相談窓口へつながる広告を出すものですが、これはSocial Change Agencyの過去の講演会で生まれたアイディアだそうです。一つひとつの縁が活動を生み出していることがよくわかります。事業の詳細については、このレポートでは割愛しますので、NPO法人しあわせなみだのホームページ(http://shiawasenamida.org/)をご覧ください。

 

5.ソーシャルアクションの事例~刑法性犯罪改正に向けた活動~

中野さんのソーシャルアクションは刑法改正でしたが、法律改正に焦点を当てたソーシャルアクションは、どのような変化をもたらすことができるでしょうか。法律を変えることは、日本全体に変化を起こすことができます。例えば地域でアクションをした場合、その地域にいる人には大きな影響を与えられますが、それ以外の地域にいる人には影響力が非常に弱くなります。性暴力に関する意識の変化や支援拡大を日本全体として底上げするためは刑法改正が必要でした。

 

ソーシャルアクションの具体的な方法の前に、刑法性犯罪改正の概要についてお伝えします。6月16日の参議院本会議で改正案が可決、6月23日公布、7月13日施行されました。100年以上ほぼ変わっていない刑法性犯罪は、今回の改正でこのように変わりました。

 (1)名称:強姦罪→強制性交等罪に変更

 (2)強姦罪の範囲拡大:女性→女性以外 等

 (3)強姦罪等の刑期引き上げ:3年以上→5年以上 等

 (4)監護権に乗じた性犯罪の創設:監護権を持つ親や施設職員による性犯罪

 (5)量刑改定:「強盗してから強姦」と「強姦してから強盗」の量刑7年以上に統一

 (6)非親告罪化:告訴がなくても(被害者が訴えなくても)起訴できる

 

特に(4)監護権に乗じた性犯罪の創設と(6)非親告罪化の2点によって性虐待を受けた子供や被害を訴えることができない被害者の存在が可視化されると期待されます。

ただし、暴行脅迫要件は現状維持されており、加害者からの暴行脅迫があったことが立証できなければ、これまで同様無罪となるなど、課題はまだ残されています

 

今回の改正では、上記の改正同様、大きな意味を持つ一文が附則に追加されています。それは「状況を踏まえて3年後、今回の改正の見直しを行なう」という内容の一文です。中野さんは、性暴力の実態に沿った見直しをするために、この一文追加は非常に意味のある一文だと述べています。

 

6.ソーシャルアクションのプロセス

さて、刑法性犯罪改正に向けたアクションはどのように行なわれたのでしょうか。時の松島法務大臣が性犯罪厳罰化について述べたことから、刑法性犯罪が注目されるようになりました。そのタイミングを見逃さず、NPO法人しあわせなみだ他3団体が「刑法性犯罪を変えよう!プロジェクト」(https://www.believe-watashi.com/)を立ち上げ、運動を始めました。具体的には、大学でのグループワーク(性暴力や性行為の「同意」について)、街頭アンケート、ネットでの署名、国会議員へのロビイング、ツイッタ―での拡散などを行なっています。言葉にすると堅苦しく感じますが、一つひとつの活動はとてもユニークで、読みたくなる・学びたくなる・伝えたくなるような内容です。

 

例えばアンケート。「あなたが性暴力だと思うものはどれですか?」と題し、6つのゆるかわいい漫画が描かれています。ある絵では、「ヤらせないと殺す!」と包丁を突き付ける人と、「う…」と怯える人。この後性行為に至った場合、これは強姦罪に当たるでしょうか?当たらないでしょうか?答えは、日本では「おどされたことを証明できなければ、強姦罪にならない」です。このようにゆるかわいい絵を使うこと・考えさせる形にすることで、ただのアンケートだけでなく、日本の刑法のおかしい点を伝えることができるのです。

(このゆるかわいい絵は必見ですので、是非団体のホームページをご覧ください!)


今回のソーシャルアクションで非常に効果的だと感じたのが、ネットによる署名運動です。街頭署名に比べ人員と時間を大幅に減らしつつ、日本全国の人たちに訴えかけることができる手法です。インターネットにアクセスできない方に向けたアウトリーチは課題だと思いますが、今回のネット署名では3万を超える署名を法務大臣に提出、最終的には5万を超える賛同を得られたそうです。

 

こうして4団体で協力しながらアンケートや署名を集め、国会議員へのロビイングを続けました。法務委員会に所属している議員を芋づる式に辿り、ついに法務大臣に辿りつき、大臣に直接刑法性犯罪改正を訴えるに至りました。こうしたプロセスを経て100年以上ぶりの刑法性犯罪改正がなされたのです。

7.あなたが実現したい社会はあなたが創る


ここで、私自身の話を少しだけ。冒頭で述べましたように、私は社会福祉士として女性支援の現場で仕事をしています。中野さんの問いかけに対し私は「法律はDV防止法?DV被害者の生活保障のしくみがほしい」と思いました。DV被害者で加害者からの追跡が激しい場合、警察や福祉の保護のもと自宅を離れ、避難することになります。家族や友人との接触も難しくなりますし、子どもは転校になることが多いです。協議離婚できないことが多く調停や裁判離婚のための準備が始まります。被害者は身体的にも精神的にも傷つき、仕事をする意欲があっても、現実的に外に出て仕事を続ける状態ではなくなります。

 

そんな中でも、新しい生活を始めなければなりません。衣類や食べ物、生活用品を買い貯金は少なくなっていきます。ですので、そういった状況の方々への金銭的支援もしくはフレキシブルな就労支援が必要ではないでしょうか。もちろん、同じ状況でも親族から援助を受けられたり働く力があったりして金銭面が問題にならない方もいます。私の勉強不足で、このような取り組みが既にあるのかもしれません。ですが今回中野さんの講演を聞き、小さいアクションをすることの大切さを知った者として、この場を借りて私の問題意識を皆さんと共有しようと思います。

 

第3回Social Action School 単発参加受付中です!

 

 

 

 

 

2017/9/3(日)開催 「スーパービジョン研修-対人援助職にとってのSVとは?SVの基礎を押さえる-」

21 7月 17
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kyouzyu

講師:大松重宏准教授

兵庫医科大学地域総合医療学/兵庫医科大学ささやま医療センター (兵庫医科大学HP)



1.開催目的

ソーシャルワーカー(以下、SW)が活動する種々の分野はSWが1名の場合や、多くても数人というのが現状であり、どちらにしても多くのSWが配置されているとは言い難い現状です。



そこで管理職として、SWが部下であるSWにスーパービジョン(以下、SV)を実施することで、少ないSWの活動の場においても目の前のクライエントにとって満足のできる、そして質の高い相談支援が展開され、また、地域の社会資源等との連携も構築できるものと考えられます。

このSVは、管理的なものから、教育的なもの、そして支持的なものまであり、SVを管理職であるSWとSVを受けるSWの「共同作業」で相談支援の質の管理と向上を目標としていくものであり、それが上手く効果を発揮すれば、部下のSWの成長は自ずと違ってきます。SW部門の組織からの認知も向上し、 SVを実施することで、SWのストレス・マネジメントにも併せて繋がっていきます。

本講座は、「スーパービジョン研修-対人援助職にとってのSVとは?SVの基礎を押さえる-」と題し、ワークショップ形式で行います。改めてSVとは何かを考え、その必要性と意義について学習することを目的としました。



一昨年、昨年開催時も多くの方にご参加いただき、好評を得た研修です。



一昨年、昨年ご参加された方も、1年間、2年間を経ての復習も兼ね、再度の受講も歓迎いたします。若手の方も大歓迎です!「経験者と経験が浅い人が共に学ぶから気づきが多い」と昨年度の参加者の方々から好評を得ました。

多くの対人援助職、ソーシャルワーカーの皆様、NPOなどで対人援助の業務に携わっている皆様の参加をお待ちしています。



参加申込はこちらから



2.開催概要

◼︎開催日時 ◼︎

2017年9月3日(日)13:00-17:00(予定.多少前後する場合がございます)



◼︎開催場所◼︎

一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟 研修室(調整中)

◼︎住所◼︎ 東京都港区港南 4 丁⽬7番8 号 都漁連⽔産会館 6 階

◼︎アクセス◼︎ ・JR 品川駅港南口(東口)から徒歩 20 分 ・都バス「品川駅港南口バス停」[ 品 99](『品川埠頭循環』)又は [ 品 99 折返 ](『東京入国管理局折返』)に乗車し、3つめのバス停『港南四丁目』で下車徒歩 1 分



◼︎GoogleMAP◼︎

https://goo.gl/maps/MAy3JSui7J42


◼︎参加費◼︎

3000円

◼︎定員◼︎

先着40名(先着順)



3.参加対象者

① SVに興味のあるSW、対人援助の仕事に携わっている方

② SVを受けたいと考えるSW

-自分ならこのようなSVが受けたいという方もぜひ参加してください。

(経験のあるSWと経験の浅いSWとの共同でより良いSVの体験の場としたいと考えます)

4.当日プログラム(予定)

① 業務における悩み・困りごととは

② SVの定義

③ 事例検討

④ ロールプレイ(バイザー体験・バイジー体験)

⑤ SVの課題と留意点

昨年の開催報告はこちらから!

 

参加申込はこちらから


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【特別インタビュー企画】『全ての子どもたちが社会全体から愛され育つ社会を目指して-認定NPO法人 3keys 代表理事森山誉恵氏- 』

21 7月 17
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<特別インタビュー企画>

『全ての子どもたちが社会全体から愛され育つ社会を目指して-認定NPO法人3keys代表理事森山誉恵氏- 』

社会福祉領域の先駆的な取り組みをされている方々にインタビューを行う特別企画の第二弾。

認定NPO法人3keysは学習支援事業、啓発活動事業、子どもの権利保障推進事業を行っています。事業を通して見えてきた課題に対してより丁寧に関わるため、今般、子ども支援職員(ソーシャルワーカー)を募集しています。

団体の理念や事業、事業を通してみえてきた日本の子どもたちが抱える課題、ソーシャルワーカーに期待する役割などについて、代表理事の森山誉恵さんにお話を伺いました。

(聴き手:代表理事 横山)



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代表理事の森山さん



―― 団体の理念、事業概要についてお聞かせください。

(森山)3keysは学習支援を行う任意団体として2009年にスタートし、2011年にNPO法人として法人登記をしました。


活動は主に3つです。1つめは、大学生や若い方たちが児童養護施設などに足を運び、虐待で保護された子どもたちに勉強を教える「学習支援事業prêle(プレール)」です。

東京や神奈川にある児童養護施設、母子生活支援施設、自立援助ホームと連携し、虐待等の理由で児童養護施設などに入所している中高生の子どもたちを対象に、施設では不足している学習面のサポートを、私たちの法人がボランティアを養成、派遣して、個別のケアを担っていくということを行っています。

2つめは「啓発活動事業 伝える・変える」です。支援を通じて出会ったこどもたちからみえてきた虐待や貧困という社会問題をセミナーや研修を通して発信をしています。

3つめは、「子どもの権利保障推進事業vine(ヴァイン)」です。啓発事業を行うなかで、2、3年前から自分自身が虐待を受けている、他に頼れる人がいないなど、子どもたちから直接相談がよせられるケースが増えてきました。当初は、私たちは相談支援の専門ではないので、専門機関に繋いだりしていたのですが、子どもたちにとっては専門機関はどこも一緒に見えるという現状があったり、繋ぐということ自体も難しいと感じることがたくさんあり、3つめ事業をスタートしました。

子どもの権利保障推進事業vine(ヴァイン)では、子どもでも分かりやすく、自分に必要な支援団体や信頼できそうな支援団体を自分で見つけて相談や予約が簡単に出来るように、子ども向けの支援機関がまとまったポータルサイト「Mex(ミークス)」を運営しています。昨年度は、推定25,000人の10代の方が利用したというデータが取れています。

加えて、相談窓口も開設しています。私たち自身に子どもたちから相談が来ることもあるので、専門家と相談しながら、私たち自身が話を聞くという体制もとっています。昨年は40名の子どもさんからの相談に対応しました。


3keys ホームページより





(横山)子どもたちから寄せられる相談は何名体制で対応されていますか?

(森山)窓口となる職員が話を聞いたり、必要に応じて弁護士などの専門家に相談しながら支援していますが、少人数での運営なので人手が全然足りないと感じています。大々的に相談窓口を開いているというよりは、相談できる先がどこにもなかったり、私たちとの関係性があるため3keysに相談したいなど、私たちでないと相談できないというお子さんがいるかも知れないので、細々と開けています。

メールで相談できる、匿名性も高いということもあって、ほとんど告知していないのに相談が絶えません。気軽に相談できるところ多くなかったり、もしくは知られていなかったりするんだなと感じています。

(横山)公の機関だと、メールでの相談に対応していなかったり、17時までで閉まったりするところがほとんどですものね。


(森山)そうですね。



(横山)昨年は40名の相談があったとのことですが、差し支えない範囲でどのような相談があったかを教えていただけますか?

(森山)8割9割は話を聞いてほしい、自分の考えを整理したくて相談が来るケースが多いです。匿名性が守られているほうが相談がしやすいためか、名前も性別も言わずにメールで相談が来ることがほとんどです。

例えば学校でいじめに遭っているとか、親が自分を大事にしてくれないとか、自分は価値を感じないから死にたいとか、誰かを傷つけたい衝動にかられるとか、そういう人には言えないことを打ち明けてくる子が多く、自分が今困っていることや誰にも言えていなかったことを、とにかく吐き出したい、誰かにわかってほしいのだと感じます。解決策を求めているというよりも聞いてほしい、分かってほしいという相談に対しては、相談援助の基本かもしれませんが、まずは聞くに徹します。

残りの1割の相談はより具体的な内容です。児童相談所に虐待されていることを相談したけれどうまくいかず、他を紹介してほしい、ですとか、住まいがないので住めるところを教えてほしいとか、緊迫した、すぐに解決してほしいことを抱えているケースは、本人の了承が得られれば、本人と会ったりして、解決を担っていくということもあります。

(横山)メールは相談をする側にとっては相談しやすい反面、相談を受ける側の方の難しさもありますよね。

(森山)ありますね。相手の顔が見えないですし、性別も年齢もわかりません。性別や年代を書いてもらうようにはしていますが、必須ではありませんし、正しいかどうかも分かりません。

電話だと”声”から情報が得られますが、メールは相手に関して得られる情報が電話より更に少ないです。だから子どもたちも相談しやすいし吐き出しやすいのですが、やはり相談を受ける側のハードルは高まります。ですので、団体としても専門性を高めていかないといけないと思っていますし、出来るなら専門性の高い団体に繋げていきたいと思っているのですが、そういう団体はまだまだ少ないという業界全体の課題があるので、私たちでも受けられる相談をまずはしっかりと受けていこうと思っています。


”すべての子どもたちにセーフティネットを”



――3keysさんの現場で子どもたちからどのような相談が寄せられるかをお聞かせいただきましたが、このたび、子ども支援職員、ソーシャルワーカーを採用しようと思われた理由をお聞きかせください。

(森山)理由は2つあります。1つは、寄せられる子どもたちからの相談を受けたり、専門機関に繋ぐところを担ってもらいたいということ。大人であれば自分が支援を求めるときにどういう団体か吟味し、自分に合ったところに相談できるかもしれないですけど、子どもたちの多くはそういった吟味が難しい場合が多く、信頼できるなと思える団体を見つけるのも大変です。


2つめは、施設の外で学習支援事業を行っていきたいと考えているため、よりソーシャルワークの力が必要だと考えているからです。

今までは、施設に入所しているお子さんメインにサポートしていたのですが、私たちが活動をはじめた頃に比べて施設での学習支援は充実しつつあります。

施設を退所して家に戻った後や、そもそも施設に入所していないお子さんの方が支援が足りなくなってきている現状があります。施設を退所した後も、施設に来れば今も学習支援はしているのですが、施設の近くに住んでいないお子さんや、虐待や育児放棄等で行政などの支援からも漏れているお子さんたちにも、学習支援を広げていきたいと思っています。

そうすると、今までが学習支援は私たち3keys、生活面や心のケア、ソーシャルワークは施設の職員という役割分担ができていたのですが、施設退所後や、さまざまな支援から漏れているお子さんが支援の対象に入ってくる可能性が高いと考えています。ですので、私たち自身もソーシャルワークの力を付けていかないといけないと思っています。施設の外で、学習支援を行う場所については、すでにある資源を活用して、安心・安全が保たれる場所で行う予定としています。

(横山)施設を退所した後や、支援の網から漏れているお子さんに情報やサポートを届けるというところについて、ソーシャルワーカーに担ってほしい機能はありますか。

(森山)3keysが今までの支援の中で培ってきたネットワークの中で、実はニーズがあった子どもたちをみつけ、学習支援を届けていくながれをつくるのも支援職の仕事にもなっていくと思います。


子どもの支援団体はいくつもありますが、全ての団体が学習支援を行っているわけではないので、他の支援団体から子どもたちをつないでもらったり、施設と連携して施設を出るタイミングで情報提供をしたり、児童相談所とも連携し、適切なタイミングで子どもたちに知ってもらったりできるようになるとよいと思っています。

――日々、どのような団体とどのような目的で連携、協働をしていますか?

(森山)学習支援で一番連携しているのは、児童福祉関係の施設です。他には児童相談所や他のNPO団体です。事業の性質上、3keysは個人情報の保護をかなり厳しく行っていますので、そういう点に安心感を覚えてくれる団体がいるように感じます。


子どもの権利保障推進事業では、こどもたちから受けた相談を必要時、専門性の高い団体を私たちが繋ぐことを大事にしています。若い職員が多く、ITにも強いという強みを活かしてポータルサイト「Mex(ミークス)」をつくったり、子どもたちをオンラインからも専門機関に繋ぐことを担っていこうとしています。

例えば、虐待を受けている子どもは、虐待にだけ悩んでいるのではなくて、いじめにも遭っていたり、相談できる人がいなかったり、性の問題も抱えていたり、犯罪にも巻き込まれやすかったりするなど、いろいろな二次被害が起きやすいのが虐待・貧困の子どもたちの現状だと思っています。

ですので、性の相談や犯罪被害の相談が出来る団体について、「Mex(ミークス)東京版」では官民と連携して、約60サービスくらいの情報を掲載しました。さまざまな専門性をもつ子ども支援団体と連携していくことが大事だと思っています。


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わかりやすいようカテゴリ化されています。



「Mex(ミークス)東京版」

(横山)官民60団体との連携構築は、とても骨の折れる作業だったのではないですか?

(森山)まずは情報を掲載させてもらうということなので、やりとりがものすごくあるわけではありませんでしたが、信頼できる団体かどうかを審査をしたり、行政は情報を掲載させてもらうまでが大変でした。

(横山)今後、「Mex(ミークス)東京版」以外に、他の都道府県版をつくっていく計画はありますか?

(森山)今準備をしていて、6月末に全国版がスタートする予定です(本記事公開時にはスタート済)。オンラインだと、各地にある専門機関と繋がれば、比較的広げやすいということもありますので、早めに拡大したいという思いもあります。

横山)「Mex(ミークス)全国版」に掲載される予定の支援団体の数はどのくらいですか?

(森山)目標は今年度中に各都道府県5サービスで、全国計250サービスです。自治体が実施しているものは利用が地域に限定されますが、電話やメール相談をおこなっている団体は、地域問わず相談対応をしてくれるところもありますので、各都道府県5サービスごとの登録を目指しています。

(横山)全国の機関に働きかけていく大変さがあったのではないかと想像します。

(森山)大変ですね。今年度は啓発活動を東京だけでなく大阪や福岡でも出来ればと準備をしているのですが、全国の支援団体との信頼関係の構築も今年度の課題です。私たちの団体のことを知らない団体が多いと思うので、啓発活動も行いながら、全国計250団体の登録を目指していきたいと考えています。

(横山)大変そうですが、とてもやりがいがありそうですね。全国の支援団体としても、「Mex(ミークス)全国版」に情報を掲載することで、自分たちの団体の支援を必要としている人に届ける事ができる方法が増えるでしょうから、3keysさんと協働したい思われるのでしょうね。

(森山)そうだとよいと思います。私たちの方で各サービスごとにページを作るので、これまで子どもに向けたホームページを持っていなかった団体さんには是非活用していただきたいと思っています。

(横山)各団体の情報発信力を補完するという意味もあるんですね。

(森山)各団体さんの広報力のお手伝いをすることで、子どもたちが団体にたどり着きやすくしていく。業界全体の広報力の基盤を底上げしていかないとと思っています。

(横山)「Mex(ミークス)」は相談援助の仕事をしている人にとっても社会資源になりそうです。

(森山)スクールソーシャルワーカーや学校の先生にも使ってもらえるのではないかと思っています。あとは企業が自分たちが支援したい団体を見つけるために使っている、ということも聞きました。そういった活用の仕方もあり得るかなとは思っていましたけど、結構早くそういった声は聞かれました。

(横山)3keysさんでソーシャルワーカーとして働く場合には、「Mex(ミークス)全国版」に掲載する団体とのネットワークづくりを担ったりもするのでしょうか。

(森山)もちろんあります。

(横山)3keysさんという団体に身を置くことで、子どもたちへの個別のサポートや、そのために、その子どもたちをサポートするための社会資源とも繋がりつつ、かつ、全国版の社会資源を作るというところにも関われるのですね。

(森山)マルチワークで大変ですが、是非やってもらいたいです。


(横山)福祉畑の経験だけでは大変そうですが、色々鍛えられそうな現場であると感じます。

(森山)そうですね。色々やりたいという方が来ていただけるとありがたいです。

――3keysの職員のみなさんが、子どもに関わる上で大切にされている価値観や考え方についてお聞きかせください。


終始穏やかにお話くださいました。



(森山)大事にしていることはたくさんありますが、その中でも一番大事なのは余裕をもつことですかね。余裕があることよって、相手の立場を思いやったり想像出来たりすることはすごく大事なことだと思っています。

私たちが出会ってきた子どもたちは、大人や社会を信頼していない子が残念ながら少なくありません。自分が思っていることを素直に言える経験、言っていいという成功体験がない子が多い分、分かりやすく表現してくれる子どもの方が少ないですし、それに寄り添うためには大人の方が余裕を持っていないとかなり難しいと感じています。

ですので、3keysではワークライフバランスを大切にしています。職員は、基本的に火、木、土以外は在宅勤務です。ですので子育てや他の趣味などとの両立もしやすいと思います。ただ、子ども相談員は子どもと出会うために水金も多少出勤はあるとは思います。これは団体としての強みでもあります。平均残業時間も5分,10分です。福祉や教育はすごく忙しい現場になりやすいですので、変えていかないといけないと思っています。


困っている子どもたちが山ほどいるのは知っています。だからこそ、私たちだけで抱えない、本当に私たちだけにしか出来ないことを見極めてやっていくというのも大切にしています。自分一人だけで抱えない、しっかり連携をし、さまざまな専門機関の力を借りるという発想は欠かせません。

ですので、人に頼り上手でありながらも、自分にしか出来ないことをしっかり考えられる方、かつ専門性もある方、という欲張りな求人をしています(苦笑)

――本記事を読まれている、ソーシャルワーカー、対人援助職に一言お願いします。

(森山)虐待を受けた経験のある子どもたちや虐待の背景に貧困がある子どもたちと現場で出会うなかで、子どもたちが自立できる力を養えるかどうかということは、子どもの意思や能力以上に、生まれ育った環境が大きな影響を与えるということを強く感じています。


昔に比べ地域関係がより希薄になるなか、さまざまな理由で家族が担うことが難しいことを、担える人たちを増やしていかないと、社会の格差が広がっていくと感じ、生まれ育った環境によらず愛情や教育、さまざまな支援や社会資源が子どもたちにしっかり届いてほしいという気持ちで活動しています。子どもにとって”今”必要なものをなるべく早く作っていきたいという気持ちや柔軟性はすごくある団体だと自負していますので、是非一緒に作り上げていくのを手伝ってほしいと強く思っています。

――最後に、今後の3keysさんの事業展開についてお教えください。

(森山)これからやりたいことはたくさんあります。子どもは自分一人で悩みを1つ1つ綺麗に切り取って、それぞれの悩みに一番合った団体に相談するというのは難しく、全てに困っていたり、何に困っているかも分からないということが多いので、やはり子ども支援の分野は、縦割りや垣根みたいなものを、限りなくなくしてワンストップにしていかないといけないと思っています。

行政はどうしても、その市区町村にいる子でないと相談を受けないとか、部署によって対応できる範囲が決まっていたりとかするので、まずは民間からその垣根をなくしていきたいです。「Mex(ミークス)」でオンラインのワンストップ相談の入り口となる場所をつくりました。次はオフラインのワンストップ相談の仕組みをつくっていきたいと考えています。オンラインよりもハードルは高いですが、いつかそういう場所をつくりたいという野心はあります。

(横山)森山さんのその野心をともに燃やせる人が来るといいということですね。


(森山)よい方が来てくれれば、事業が走り出すのも早くなるので。是非!



 

 

「Mex(ミークス)」への団体情報掲載依頼はこちらから

 

 



▼森山誉恵(モリヤマタカエ)

慶應義塾大学法学部卒業後、子どもたちの生まれ育った環境に寄らず必要な支援が行き届くことを目的としたNPO法人3keysを設立・現代表理事兼職員。東京都共助社会づくりを進めるための検討会委員。全国子どもの貧困・教育支援団体協議会幹事。現代ビジネスでの連載をはじめ、子どもの格差の現状を講演・執筆・メディアなどで発信中。



こちらもどうぞ:【特別インタビュー企画】『赤ちゃんの虐待死ゼロを目指して-認定NPO法人フローレンス代表理事 駒崎弘樹氏-』

【イベントレポート】第一回 Social Action School

06 7月 17
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6月11日に開始したSocial Change Agent 養成プログラム
Social Action Schoolの1回目レポートは、選抜一期生の佐藤さんが担当します。



みなさん、はじめまして。1期生の佐藤です。
6月11日に行われたSocial Action Schoolの報告レポートを担当させていただきます。

講師は、SCAの代表である横山北斗さんです。
当日は、以下の3部構成で話がすすみました。

 


1.ソーシャルワークとは何か

 ソーシャルワークとは何かについて、「価値、倫理、知識・技術」をもとに説明。価値については、国際定義(グローバル定義)の前文を基に概説する。倫理については、日米の倫理綱領をもとに説明した。知識・技術については各援助技術・理論・モデルアプローチ、それらを統合したジェネラリストソーシャルワークを基に説明している。

 

2.日米のソーシャルワーク養成の比較からみるソーシャルアクションの位置づけ

日米の社会福祉士の養成過程の比較とソーシャルアクションの定義・位置づけが明確化されていないことを指摘。そして、比較から分かった課題を整理する。

 

3.ソーシャルアクションを為すことを助ける理論的枠組み(仮説)

講師の現場の経験からソーシャルアクション(特にマクロ実践)を効果的に行うための方法を説明する。実践プロセスを構造的に説明し、アセスメントの範囲を広げることの重要性を訴える。その上で、介入の焦点を定めて、計画的に適切な技術(認知的技術、相互作用の技術、直接援助活動、間接援助活動)を用いて、役割を担っていくソーシャルアクションのプロセスを説明する。ヒントは目の前のクライエントが持っている。

 

 

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今回は初回の講義ということもあり、本養成プログラムが開始された背景について簡単に説明がありました、福祉現場のソーシャルワーカーは、現場から社会へ働きかけていく機能(ソーシャルアクション)が弱く、そこに非常に課題意識を持っています。しかし、日本のソーシャルワーカーの養成課程(大学や専門学校)で、ソーシャルアクションを学べる場がほぼ存在しない。そんな状況の中で何かしていきたいと思い、本プログラムが開始されました。

 

実際に私も、現場で感じた課題を社会へ働きかけていきたい(ソーシャルアクションを起こしたい)と思ったことはあります。ただ、「具体的にどうやって動いていいのかがわからない」「知識も技術もないから分からない事だらけで無理な願いだと諦めてしまう」そんなことを思いながら、周りに流されて「仕方ないね」で片づけてしまうことがあります。けど、その「仕方ないね」で片づけしまいたくないから、今回のプログラム参加した経緯があります。

 

その中で、話の構成3部目ではソーシャルアクションの実践プロセスを構造的に説明されることがありました。この内容がとても印象に残っており、今後の講義にも大切な視点として活きてくる内容なため、今回はこの3部目を中心にレポートしていきたいと思います。一応、1部目と2部目をざっくりと説明すると、1部目では、そもそもソーシャルワークってなんなのか、目指すものや、倫理的に決められた約束事、扱う範囲がとても広いことなどについて概説されていました。2部目では、アメリカと日本のソーシャルワーカーの養成過程を比較して、現状でソーシャルアクションがどんな位置づけになっているのかを説明されていました。

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そして、3部目では実際にソーシャルアクションってどんな風に進めていったらいいのかを、講師の理論的な枠組み(ピンカスとミナハンのシステムモデル?)を用いて説明されます。1部の話でも触れたように、ソーシャルワーカーとは国際定義に記された価値を社会に提供できるような任務(ソーシャルワークを行う任務)を持っています。しかし、2部の話で、主にマクロ実践におけるソーシャルワークを行うことが難しい状況にあります。そのため、メゾ・マクロ実践に関わる知識を有し、方法・技術を「必要な時にいつでもだせるようにしておく状態」が大事です。

 

メゾ・マクロ実践に関わる知識を有し、方法・技術を必要な時にいつでもだせるようにしておく状態になるためにはどうしたらいいでしょうか。講師はここで、「アセスメントの範囲を広げて、より広い介入の焦点を仮説として持っておくこと」を勧めています。そうすることで、日々の実践を可能な限りメゾ・マクロ側に寄せていける可能性が広がります

 

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例えば、講義の中で、リストラによって職を失い、住居もなく、親からも縁を切られ、所持金も底をついて路頭に迷う方(Aさん)の事例について考える時間がありました。その人の事例を通して、他にも同じ境遇立たされている人が地域に住んでいるかもしれない。同じ地域に限らず、社会全体に同じ課題や原因があるかもしれない。また、今後の同じような境遇に立たされる危険性のある人だっているかもしれない。そうやって、たった一人のアセスメントから感じたことを、地域、全国、場合によっては世界へと視野を広げていくことで、日々の実践を可能な限りメゾ・マクロ側に寄せていくことができます。

 

また、そうやってアセスメントの範囲を広げていくには、当事者の協力が必要不可欠です。実際に体験した人の語りや経緯があって、「同じ課題を繰り返さないためにはどうすればいいか」といった思考で考えることができます。

 

このようにして、ソーシャルアクションを具体的に起こすにあたって、まずアセスメントの範囲を広げることの重要性を講師は言われています。広い範囲でアセスメントを行い、変化への努力が向けられる焦点または対象を定めていきます。この焦点または対象のことを「ターゲットシステム」と言います。アセスメントして、「ここが問題の原因なんじゃないか」という仮説をもとに導き出された、介入の焦点です。例えば、先ほどの事例の中で、Aさんがネットカフェで暮らすことがありました。そこでは、Aさんと同じような職、住居の無い人が集まっていることがあり、ここが「ターゲットシステム」に成りえるのではないかと思っています。

 

例えば、Aさんのような境遇の人がネットカフェにどれくらい寝泊まりしているのかを、地域の職能団体からお願いして、ネットカフェの会社の協力のもと調査してみて、どれくらい寝ているのかのデータをとって、有効なデータが取れたらネットカフェのトイレに社会福祉サービスのリーフレットを置けるかもしれない。

 

そうやって、アセスメントの範囲を広げて、誰がどのような問題を抱えているのか、原因はなんなのかを整理して(クライエントシステムの把握)、ネットカフェに同じような境遇の人が多く住んでいることがわかったら、そこを原因の仮説として立てる。

 

仮説として立てた原因のどこに介入するのか(ネットカフェのトイレに福祉サービスのリーフレット置くなど)、介入の焦点(ターゲットシステム)を定める。

 

そのために、誰といつまでにどのような方法で行うのかを考える。先ほどの事例でいうなら、リーフレットを置くことを提案したソーシャルワーカー(チェンジエージェントシステム)や、職能団体、ネットカフェの会社(アクションシステム)がそれにあたるかもしれない。

 

そのようにして、1回目の講義を通して、具体的なソーシャルアクションの実践プロセスを構造的に学ぶことができました。この内容は、2回目以降のゲスト講師のソーシャルアクション実践を構造的に捉えることに役立つ思うため、今後に活かせるようにしていきたいです。

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単発参加受付中!! Social Action School

【参加申込受付中】「Social Action School 2017 第1回」開催について

24 5月 17
SCAスタッフ
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「Social Action School 」は、Social Change Agent 養成プログラム2017の中のプログラムの1つで、経験年数や福祉関係の仕事に従事しているしていない関係なく、一般の方もご参加いただけます。以下ご確認いただき、ぜひご参加申込ください!
 
【日時】2017年6月11日(日)14:00-16:00

【場所】 日本福祉教育専門学校 高田校舎

【参加費(各回)】
一般:4000円、学生:2000円

 
 【タイトル】
『Social Change Agent養成プログラムの”先”にあるもの-社会福祉専門職養成100年目を目前にして-』
 
【講師】
横山北斗(NPO法人Social Change Agency代表理事)
 
 
【予定しているテーマ】
・日本の社会福祉専門職養成の歴史と養成課程におけるソーシャルアクションの位置づけ
・ソーシャルアクション概論・方法論の分類化(歴史的整理・既存の概念定義、主に近年の事例を踏まえて)
・Social Action School  第2回目以降の導入
 

【講師プロフィール】

横山北斗(よこやまほくと)
NPO法人Social Change Agency代表理事。 神奈川県立保健福祉大学卒。社会福祉士。
大学卒業後、医療機関にて患者家族への相談援助業務に従事。 社会福祉現場には社会問題が山積しているからこそ、社会福祉従事者が問題を解決するためのアクションを起こす必要があると考え、2015年にNPO法人「Social Change Agency」を設立。他団体との協働事業や対人援助職対象の研修等を実施/提供。 専門学校の講師として社会福祉士の育成にも従事。購読者2000名を超えるソーシャルワーカー向けメールマガジン「ソーシャルワーク・タイムズ」編集長。
 
 
ご参加申込の方は、以下リンク先よりチケットを購入ください。